前日の米株市場は、23日の英国民投票や21日のイエレン米ＦＲＢ議長の証言を前に、取引終盤には伸び悩む展開となったが、反発となった。S&P500種株価指数は前週末比0.6％高い2083.25ポイントで取引を終了。NYダウは129.71ドル（0.7％）上昇し17804.87ドルで終え、ナスダック総合指数は0.8％の上昇となった。英国のＥＵ離脱の是非を問う国民投票が、世論調査で離脱の公算が小さくなったことが示され、買い安心感に繋がった模様だ。ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物７月限は前営業日比1.39ドル（2.90％）高い１バレル＝49.37ドルで取引を終了した。同限月は21日が最終取引。中心限月となった８月限は、1.40ドル上昇して49.96ドルで終えた。やはり、23日の英国民投票で欧州連合残留が決まるとの観測が大幅上昇を導いた模様だ。NY外国為替市場では、ドルは主要通貨の大半に対して値下がりとなった。英国のＥＵ離脱懸念が和らいだため、ポンドが急伸し、対ドルで１日としては２００８年以降で最大の上昇率を記録した。また、円やユーロに対してもショートカバーなど中心に活発に買われる展開となった様だ。OSE225先物9月限ﾅｲﾄｾｯｼｮﾝは、OSE比30円安の15890円で取引を終えた。売買高は1万3925枚。CME225先物(円建て)の清算値はOSE比110円安の15810円となった。円建ての売買高は4万枚を超えた。本日の日経平は、前日の欧米株高を背景に下支えはされるものの、円高基調や急伸の反動からなどから16000円を意識し、為替動向を睨みながらの展開か？英ｺｯｸｽ下院議員の銃殺発生から、国民投票を前にした過度なBrexit懸念が後退しているものの、やや一服感が台頭しそうな市況でもある。ﾎﾟﾝﾄﾞﾄﾞﾙやそれに絡もドル円の位置づけ、英FT100先物の時間外取引などを見極めながら、上値では利益確定売りをこなしながらのもみ合いが相場が想定されそうだ。

【買い材料】

・英国民投票、残留派に勢いの見方
・米国株式市場－反発　英国のEU離脱回避観測を好感
・ＮＹダウは上昇（17804.87、+129.71）
・ナスダックは上昇（4837.21、+36.88）
・欧州株式市場－続伸　EU残留優位の英国民投票の調査を好感
・米債券市場－続落　EU残留支持有利の英調査が売り材料
・欧州債－続落　英・EU離脱リスクが後退
・NY原油先物－続伸　英・EU離脱回避観測が買い材料に（49.37、+1.39）
・恐怖指数VIXは18.37、前日比低下
・英ブックメーカ・ベットフェア
「予想オッズから計算した英国のEU残留確率は17日時点の60-67％から、78％へ上昇」
・人民元の20日の中間レートは1米ドル＝6.5708元、前日比で0.132％元高
・2015年度の個人株主の増加数最大
・ファナック、産業用ロボ生産倍増検討
・5月白物家電の国内出荷額1.3％増

【売り材料】

・英国のEU離脱リスク
・CME225先物は大阪取引所比で下落（15810、-110）
・外国人の株式保有比率4年ぶり低下

【その他注目点】

・NY為替－英・EU離脱回避観測でポンド高、ドル調整（103円90銭-104円00銭）
・CRB指数－反発　ガソリン、天然ガスが上昇　　トウモロコシ、小麦が下落
・NY金先物－続落　英のEU離脱回避との観測でリスク後退
・閣議
・舛添要一東京都知事が辞職
・株主総会＝ヤフー、三井物、ゆうちょ銀、日本取引所
・東証マザーズ上場＝ＡＷＳホールディングス、ストライク
・非正規労働者の賃上げの動き広がる
・日銀政策委員会・金融政策決定会合議事要旨
・党首討論会
・ハンガリー中銀が政策金利を発表
・トルコ中銀が政策金利を発表
・米リテール・エコノミスト・ゴールドマン・サックス・チェーンストア売上高（週間）・米ウォルマート・ストアーズ　傘下の中国通販サイトを中国のJDドット・コムに売却

・英国、EU離脱決めれば再加盟は不可能＝英外相

08：50　日銀金融政策決定会合の議事要旨（４月27～28日開催分）
13：00　５月の食品スーパー売上高（日本スーパーマーケット協会など）
14：00　５月の全国スーパー売上高（日本チェーンストア協会）
15：30　清田日本取引所ＣＥＯが記者会見

08：25　豪中銀総裁補佐講演
10：30　豪中銀理事会の議事録（７日開催分）
15：00　IMF筆頭専務理事会見
18：00　６月の欧州経済研究センター（ＺＥＷ）独景気予測指数
22：00 ドラギ総裁議会証言
23：00　イエレン米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長が上院で議会証言

《決算発表》

日本ヘルスケア投資法人、アークランドサカモトなど

場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740