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イールドスプレッドで6月9日の米国株市場を先取り!

  • 2022/06/09
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数は全てで反落する展開になった。経済協力開発機構(OECD)が世界経済の見通しを大幅に引き下げたことを背景に、成長鈍化を警戒した売りに寄り付き後は下落した。また、10年債利回りが再び3%台に達し、金利の上昇も重しとなった。さらに、天然ガス、原油価格の上昇でインフレ高進への警戒も強まり、主要株式指数をさらに押し下げた。一方、長期金利は、原油高でインフレへの懸念が強まると債券売り(利回りは上昇)が広がった。10年債入札が『低調』と受け止められたことも相場の重し。なお、市場では『10日に発表される5月米消費者物価指数(CPI)に注目が集まっている』との声が聞かれた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が上昇した一方で、三指数ともに反落したことでイールドスプレッドはまちまちとなった。NYダウとS&P500は若干拡大したものの、ナスダック総合指数は縮小した。そのため、ナスダック総合指数のイールドスプレッドは割高感が強まった。全般割高感が強まっていることから、上値追いよりも下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は24.02から23.96へ低下した。VIX指数は低下したものの20台前半近辺で推移していることから、米国株は不安定な動きは継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.248%

・直近イールドスプレッド縮小:20/10/12-▲2.847%、 21/1/11-▲2.611%

                21/10/21-▲2.758%、22/4/19-▲1.713%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月7日:▲2.024%⇒6月8日:予想▲2.025%(前日比でわずかに拡大:割安)

 

6月8日のNYダウは反落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比でわずかに拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.248%から▲1.223%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲2.201%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲2.077%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.516%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.992%下回った。NYダウは、週末10日の米5月消費者物価指数(CPI)の発表を控え様子見姿勢が強まる中、インテルの利益警告やアトランタ連銀の『GDPナウ』の悪化などで景気減速懸念が強まったほか、米10年債利回りが再び3%台に上昇したことが相場の重しとなった。NYダウは下落してスタートすると、終盤に355ドル安まで下落し、269.24ドル安(-0.81%)の32910.90ドルで終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.775%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/10/12-▲2.664%、20/12/08-▲2.666%

               21/1/11-▲2.320%、22/4/19-▲1.989%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月7日:▲2.349%⇒6月8日:予想▲2.368%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500が反落した一方で、米長期金利が上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.775%から▲0.407%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.501%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.634%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.811%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲2.131%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.854%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.747%

・直近イールドスプレッド縮小:21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

              21/11/23-1.299%、22/4/19-0.513%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月7日:▲0.785%⇒6月8日予想▲0.774%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは反落した一方で、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲1.748%から▲0.974%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.405%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.609%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.724%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲2.029%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲3.320%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇した一方で、株価が反落したものの前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲0.7%台後半まで縮小していることで、割高感が強まっている。2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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