★欧州市場朝方の取引では、前日からの米中首脳会談に対する期待感を背景にした株高、円安の流れが持続した。なお、欧州株は堅調に取引を開始した。米長期金利の上昇が一服となるに連れ、108円前後でもみ合いとなった。一部香港紙の『米中が貿易戦争の一時休戦で合意』との報道に対して中国外務省が『承知していない』と述べたことが徐々に上値を重くした。欧州主要株価指数やNYダウ先物が下落に転じ、米長期金利が2.03％台まで低下したことを受け、ドル売り･円買いが優勢となった。

小高く始まったNYダウが下げに転じたことで円買い･ドル売りがじわりと強まった。ただ、大阪で開かれるG20を控えて様子見ムードが強く値動きの鈍い展開となった。米中首脳会談を見極めたいムードが強く、107.70円台で動きが鈍った。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・6月景況感指数：103.3（予想：104.8、5月：105.2←105.1）
・独・6月消費者物価指数速報値：前年比+1.6％（予想：+1.4％、5月：+1.4％）

・米・1-3月GDP確定値：前期比年率+3.1％（予想：+3.2％、改定値：+3.1％）
・米・1-3月期個人消費確定値：前期比年率+0.9％（予想：+1.3％、改定値：+1.3％）
・米・先週分新規失業保険申請件数：22.7万件（予想：22.0万件、前回：21.7万件←21.6万件）
・米・失業保険継続受給者数：168.8万人（予想：166.5万人、前回：166.6万人←166.2万人）
・米・5月中古住宅販売成約指数：前月比＋1.1％（予想：+1.0％、4月：-1.5％）

★欧米市場のポイント

･107.67-108.09円のレンジ相場

･G20 を控えて全般様子見ムードが強まる

･米国経済指標は強弱入り混じる結果

･中国外務省は『（休戦合意）承知していない』との見解を示す

･米長期金利が再び低下したことが相場の重石

･VIX指数は16.28から15.82へ低下