★欧州市場序盤の取引では、ユーロ/ドルのドル売りや米長期金利の低下が重石となり、ドル売りが優勢となった。なお、欧州主要株指数は全面高、NYダウ先物は34ドル高で推移した。米長期金利の動向をにらんだ小刻みな値動きとなっており、米長期金利は1.48％台で下げ渋りとなった。ハト派的だった豪準備銀行の6月理事会議事要旨を受けた豪ドル売りなどにより、ドル買いが優勢になった。米FOMCの結果公表を明日に控え、一旦上値を抵抗されるとドルは再軟化となるなど小幅なレンジ内ながら方向感を欠いた上下動となった。

米経済指標は強弱まちまちで反応は限られ、110.10円前後で小動きとなった。米指標発表後に1.50％台に上昇した。110.10円前後でのもみ合いが継続した。NY勢の参入後も様子見ムードが広がった。米FOMCの結果が出るまでは動きにくいという声が多く、小動きの展開が継続した。依然として動きが鈍く、引き続き110.10円近辺で動意薄の展開となった。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・4月貿易収支：+109億ユーロ（3月：+158億ユーロ）

・米・5月小売売上高：前月比-1.3％（予想：-0.8％、4月：＋0.9％←0.0％）・米・5月小売売上高(自動車除く)：前月比-0.7％（予想：+0.4％、4月：0％←-0.8％）
・米・5月生産者物価指数：前月比＋0.8％（予想：+0.5％、4月：+0.6％）
・米・5月生産者物価コア指数：前月比＋0.7％（予想：+0.5％、4月：+0.7％）
・米・5月生産者物価指数：前年比＋6.6％（予想：+6.2％、4月：+6.2％）
・米・5月生産者物価コア指数：前年比＋4.8％（予想：+4.8％、4月：+4.1％）
・米・6月NY連銀製造業景気指数：17.4（予想：22.7、5月：24.3）
・米・5月設備稼働率：75.2％（予想：75.1％、4月：74.6％）
・米・5月鉱工業生産：前月比＋0.8％（予想：+0.7％、4月：＋0.1％←+0.7％）
・米・4月対米証券投資収支・長期有価証券(株式スワップ等除く)：＋1007億ドル（3月：+2624億ドル←+2622億ドル）・米・4月対米証券投資全体：＋1012億ドル（3月：＋1467億ドル←+1464億ドル）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は109.95-110.16円のレンジ

・英国の感染対策の規制撤廃延期で期待が後退

・米FOMCの結果公表を翌日に控えている影響で様子見ムード

・米小売売上高や米PPIなどは強弱まちまちな結果

・米国とＥＵが航空機補助金を巡る紛争の解決で合意

・VIX指数は16.39から17.02へ上昇