★欧州市場序盤の取引では、ECｂ総裁のハト派発煙を受け、ドル高の流れが維持され、ドル/円も小動きながら111.60円近辺とドル高値圏で推移した。なお、米長期金利は1.45％付近に低下、NYダウ先物は50ドル高に続伸した。欧州序盤に111.66円と高値に面合わせしたものの、上抜け出来なったことで一旦の調整売りに押された。米長期金利が小幅ながら低下したことも重石に111.40円台まで下押しした。米長期金利が1.442％付近に低下となったが、下押し調整は一巡、米雇用統計の発表を控え、111.50円前後で小動きとなった。欧州中盤の取引では、米雇用統計を控え、為替は全般もみ合い商状ながらポンドが続落となった影響でドル/円は再軟化した。

6月米雇用統計で非農業部門雇用者数は予想を上回ったものの、失業率や平均時給が弱い内容となったため上値は限定的となった。強弱まちまちの米雇用統計を受けたドル売りが一服した。今週注目イベントの米雇用統計を通過し、111円前半で小動きとなった。6月米雇用統計が強弱まちまちの結果となり、ドル買いは一服した。米雇用統計の結果は米FRBがテーパリングの開始を早めるほどの内容ではないと受け止められ、米長期金利の低下も重石に、一時110.91円まで弱含んだ。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・5月生産者物価指数：前年比+9.6％（予想：+9.6％、4月：+7.6％）

・米・6月失業率：5.9％（予想：5.6％、5月：5.8％）
・米・6月非農業部門雇用者数：＋85万人（予想：+72万人、5月：＋58.3万人←+55.9万人）
・米・6月平均時給：前年比＋3.6％（予想：+3.6％、5月：+2.0％）
・米・5月貿易収支：-712億ドル（予想：-713億ドル、4月：-691億ドル←-689億ドル）
・米・5月製造業受注：前月比＋1.7％（予想：+1.6％、4月：-0.1％←-0.6％）
・米・5月耐久財受注改定値：前月比＋2.3％（予想：+2.3％、速報値：+2.3％）
・米・5月耐久財受注(輸送用機除く)改定値：前月比＋0.3％（予想：+0.3％、速報値：+0.3％）
・米・5月製造業出荷・資本財(航空機を除く非国防)改定値：前月比＋1.1％（速報値：+0.9％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は110.91-111.66円のレンジ

・ラガルドECB総裁が経済回復に弱気な見方を示すとユーロ売り

・失業率と平均時給が予想を下回ったことを受け米長期金利低下

・米金融当局がテーパリングを急ぐほどの内容ではないとの見方

・独立記念日の連休を控え主要株式指数は史上最高値を更新

・VIX指数は15.48から15.07へ低下