★欧州市場朝方の取引では、前日NY市場の流れが持続した。なお、欧米株は軟調に取引を開始した。欧州株や日経先物が軟調に推移していることや東京時間に付けた安値112.40円を割り込んだことでじり安となった。米長期金利は3.04％台まで低下したが、その後は下げ止まり、ドル売りは一旦収束した。ユーロ/ドルの軟調地合いもドルを小幅に押し上げた。その後、欧州株を意識したリスク回避の円買いは一巡した。ただ、英国の政治不安やイタリア財政問題に対する懸念もあり、上値の重石となった。ドル買い一巡後は、NYダウ先物が300ドル超と下げ幅を拡大するとドル売りが再開した。

米住宅関連指標が市場予想を若干上回ったことで、米長期金利の低下が一服したことが相場の支えとなり、ドルの買い戻しが入った。前日比で600ドル近い下落となっていたNYダウが一時300ドル安付近まで下落幅を縮小したことでリスク回避姿勢が後退した。株安は安値圏ながら売りの勢いは一服した。米長期金利が下げ渋り、一時112.84円まで上値を伸ばした。

★欧米主要経済指標

・米・10月住宅着工件数：122.8万戸（予想：122.8万戸、9月：121万戸←120.1万戸）
・米・10月住宅建設許可件数：126.3万戸（予想：126.0万戸、127.0万戸←124.1万戸）

★欧米市場のポイント

･112.27-84円のレンジ相場

･イタリアの国債金利が1ヵ月ぶりの大幅上昇

･ドイツ株価指数は16年12月以来の安値

･原油価格の急落で資源国通貨安

･米住宅指標は若干強い内容

･NYダウは551ドルの下落

･VIX指数は20.1から22.48へ上昇