★欧州市場序盤の取引では、欧州株が全面安で推移したが、リスク回避の円高は限定され、105.20円付近で前日比横ばいで推移した。なお、NYダウ先物は160ドル安で推移した。欧州株の下落に連れて、リスク回避に支援されドルが全面高で推移したことで、ドルが下げ渋った。なお、NYダウ先物は254ドル安に下げ幅は拡大した。欧州市場では105.30円付近と、高値圏でもみ合いとなったがリスク回避のドル買いは一服した。目先は様子見ムードが意識され、方向感の見えにくい展開となった。

米経済指標が良悪まちまちで105.20円付近でもみ合い推移した。欧州での新型コロナウイルス感染再拡大や米追加経済対策を巡る与野党協議の停滞を受けて、欧米株価が軟調に推移した。そのため、リスク回避のドル買いが優勢となった。欧州通貨やオセアニア通貨と比較し、ドル買いが遅れていたこともあり105.40円台まで上昇し堅調に推移した。トランプ大統領が1.8兆ドル規模から引き上げる意向を示し、選挙前の合意の可能性を示唆した。前日の高値105.52円が目先レジスタンスとして意識されると伸び悩んだ。米国株が底堅く推移したことでドル買いは後退した。

★欧米主要経済指標

・米・先週分新規失業保険申請件数：89.8万件（予想：82.5万件、前回：84.5万件←84.0万件）
・米・失業保険継続受給者数：1001.8万人（予想：1055.0万人、前回：1118.3万人←1097.6万人）
・米・10月フィラデルフィア連銀製造業景況指数：32.3（予想：14.8、9月：15.0）
・米・9月輸入物価指数：前月比＋0.3％（予想：+0.3％、8月：＋1.0％←+0.9％）
・米・9月輸入物価指数：前年比－1.1％（予想：-1.2％、8月：-1.4％）
・米・10月NY連銀製造業景気指数：10.5（予想：14.0、9月：17.0）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は105.15-49円のレンジ

・英国の合意なき離脱への警戒感から全般ポンド売り

・欧州で新型コロナ感染が拡大し各国が行動規制を強化

・米追加経済対策を巡る与野党協議の停滞を受けてリスク回避のドル買い

・トランプ大統領が1.8兆ドル規模から引き上げる意向を示唆

・VIX指数は26.40から26.97へ上昇