★欧州市場序盤の取引では、前日のNY市場で強まったドル高・円安の流れが持続し、111.32円付近で推移した。なお、欧州株は全面高、NYダウ先物は140ドル高に続伸した。欧州市場では、ドル全面高の流れが進展し、ドルが続伸し年初来高値を更新した。米長期金利は1.470％付近に小幅反発した。円全面安の流れが持続し、111.60円近辺と1年3ヵ月ぶりの高値をつけた。その後は、米長期金利の上げ渋りで111.40円台に失速した。欧州株は全面安となり、株安を嫌気した円買いも観測された。

新規失業保険申請件数が市場予想よりも良かったことを受けてドル買い戻しが意識された。ただ、前回分が小幅に上昇守勢されたことや継続受給者が予想を上回ったことで買い進む進展にはならなかった。6月米ISM製造業景気指数は若干予想を下回ったものの、相場の反応は限られた。翌日の米雇用統計の発表を控え、高値圏の111.60円近辺で底堅い動きとなった。米長期金利がプラス圏に浮上し、一時1.48％台に上昇したことでドル高の流れが続いた。その後は、徐々に様子見ムードが強まり、値動きが鈍くなった。

★欧米主要経済指標

・ユーロ圏・5月失業率：7.9％（予想：8.0％、4月：8.1％←8.0％）
・英・6月製造業PMI改定値：63.9（予想：64.2、速報値：64.2）

・米・先週分新規失業保険申請件数：36.4万件（予想：38.8万件、前回：41.5万件←41.1万件）
・米・失業保険継続受給者数：346.9万人（予想：334.0万人、前回：341.3万人←339.0万人）

・米・6月製造業PMI改定値：62.1（予想：62.6、速報値：62.6）
・米・6月ISM製造業景況指数：60.6（予想：60.9、5月：61.2）
・米・5月建設支出：前月比-0.3％（予想：+0.4％、4月：＋0.1％←+0.2％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は111.20-64円のレンジ

・ベイリー英中銀総裁は早期利上げに慎重姿勢

・WTI原油先物は2018年10月以来の高値を更新

・6月ISM製造業景気指数は予想を下回る

・VIX指数は15.83から15.48へ低下