★欧州市場朝方の取引では、全般的にドルが軟調に推移する中114円近辺にドルが小幅続落となった。なお、欧州主要株価指数は前日比高安まちまちで取引を開始した。市場では114.20円、114.25円、114.50円にはNYカットを含めたオプション設定があり、下値も同様に113.95円、113.90円にNYカットが動きを狭めた。米長期金利が1.60％近辺に上昇となったが、ドル/円の反応薄く前日比小幅高の114.20円前後で小動きとなった。NYカットオプションに絡んだドル売りが重石になった。

11月フィラデルフィア連銀製造業景気指数が予想を上回ったことを材料に円売り・ドル買いが先行した。米長期金利が1.61％台まで上昇したことも相場の支援材料になった。NYダウが下げ幅を拡大し一時277ドル安、米長期金利は1.58％まで低下したことで、リスク回避の円買いが入った。米長期金利が本日レンジ下限1.57％台からの戻りが限定的で、ドル買いが強まらないことも上値抑制要因となった。米長期金利がさえない推移となるなかでは、上値が伸ばせなかった。

★欧米主要経済指標

・米・11月フィラデルフィア連銀製造業景況指数：39.0（予想：24.0、10月：23.8）
・米・先週分新規失業保険申請件数：26.8万件（予想：26.0万件、前回：26.9万件←26.7万件）
・米・失業保険継続受給者数：208万人（予想：212.0万人、前回：220.9万人←216.0万人）
・米・10月景気先行指数：前月比＋0.9％（予想：+0.8％、9月：＋0.1％←+0.2％）

★欧米市場のポイント

・ドル/円相場は113.96-114.48円のレンジ

・NYカットのオプションに絡んだドル売りが重石

・良好な米経済指標受け米長期金利は一時1.61％台まで上昇でドル買い

・8-10月期決算を下回ったシスコシステムズが大幅に下落

・NYダウが一時270ドル超下落し米長期金利が低下するとドル売り

・VIX指数は17.11から17.59へ上昇