原油安やNY株式市場の寄り前に発表された2月小売売上高は前月比で0.1%減と市場予想よりは下げ幅が小幅となったが、前月の数字が大きく下方修正されたこともありNY株式市場は売りが先行。乳幼児ミルク大手のミード・ジョンソン・ニュートリションは買収観測が広がる中で急伸。また、ﾓﾙｶﾞﾝ･ｽﾀﾝﾚｰが、iPhone部門のこの四半期の需要が”ｻﾌﾟﾗｲｽﾞ増加”とのﾚﾎﾟｰﾄをﾘﾘｰｽしたことでアップルの株価が２％強の上昇、ＮＹダウを支える展開となった様だ。ＮＹ外為市場で、円は主要通貨全てに対して上昇した。ＮＹ原油先物市場ではＷＴＩ先物が大幅続落。制裁解除に伴いイランの先月の原油生産が約20年ぶりの大幅増となったことや、ロシアが生産水準を維持する協定にイランが参加しない可能性を示唆したことが背景の様だ。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比0.2％安の2015.93。一時0.7％安まで下げた。ダウ工業株30種平均は22.40ドル（0.1％）上げて17251.53ドル。一時は108ドル下落する場面もあった。OSEﾅｲﾄｾｯｼｮﾝの日経先物は、ﾄﾞﾙ円が一時112円63銭(21:41)まで下落した場面では、終始17000円を下回る展開となった。日本時間23:04には16740円まで下落し、終値は日中比140円安の16820円。NYﾀﾞｳがﾌﾟﾗｽで終了した事やﾄﾞﾙ円が113円台を回復した事で、CMEの清算値(円建)は16835円となった。早朝のGLOBEX日経先物(円建)は、16865円でスタートしている。225先物市場は、配当落ち分を織り込み、現物指数から大幅ﾃﾞｨｽｶｳﾝﾄで取引されており、ＦＯＭＣの結果待ちで、買い手控えムードが広まり、寄り以降狭いレンジでの取引が想定される。日経平均ﾎﾞﾗﾃｨﾘﾃｨｰ･ｲﾝﾃﾞｯｸｽ(145)の下落が表す通り、4月限ｵﾌﾟｼｮﾝではｲﾝﾌﾟﾗｲﾄﾞ･ﾎﾞﾗﾃｨﾘﾃｨの低下が目立ち始めている。しかしながら、為替動向次第ではボラタイルな動きも否めないが・・・

寄り前の外資系証券会社5社ﾍﾞｰｽの売買動向は、売り1230万株/買い1110万株との観測。ｾｸﾀｰ別は、売り 不動産･金属･電機･ｻｰﾋﾞｽ･薬品･鉄鋼･自動車･商社･銀行などから、買い 薬品･REIT･ｻｰﾋﾞｽ･通信･自動車･ｺﾞﾑ･情報通信･金属･鉄鋼などから観測。金額は売り214億円、買い148億円。

【買い材料】

・ＮＹダウ上昇（17251.53、+22.40）
・3月NY連銀製造業景気指数0.62（予想-10.50）
・黒田総裁、必要に応じて適切な金融政策を取る姿勢
・恐怖指数VIXは16.84、前日比低下
・春闘、きょう集中回答日、賃上げ相次ぐ見通し

【売り材料】

・欧州株式市場－反落、資源株に売り
・NY原油先物－続落、凍結協議に進展なし（36.34、-0.84）
・ナスダック下落、（4728.67、-21.61）
・CME225先物は大阪取引所比で買いは失速（16835、-125）
・世界経済の減速懸念
・人民元の15日の中間レートは1米ドル＝6.5079元、前日比で0.255％元安

【その他注目点】

・米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策金利発表

・CRB指数－続落　天然ガス、砂糖が上昇　ニッケル、銀が下落　
・NY金先物－3日続落、FOMCを警戒
・グーグル、マーケティング用の新解析ソフト投入
・中国企業による米国企業の「爆買い」続く
・NY為替－米小売売上高で円買い入るが、動意は一時的（113円10-20銭）
・訪日外国人客数(2月)
・業態別の日銀当座預金残高(2月)
・昭栄薬品が東証ジャスダックに上場

・18:30　英・11-1月ILO失業率（予想：5.1％、10-12月：5.1％）
・20:00　南ア・1月小売売上高（前年比予想：+3.6％、12月：+4.1％）
・20:00　米・MBA住宅ローン申請指数(先週)（前回：+0.2％）
・21:30　米・2月消費者物価指数（前年比予想：+0.9％、1月：+1.4％）
・21:30　米・2月住宅着工件数（予想：115.0万戸、1月：109.9万戸）
・21:30　米・2月住宅建設許可件数（予想：120.0万戸、1月：120.2万戸）
・21:30　オズボーン英財務相が予算演説
・22:15　米・2月鉱工業生産（前月比予想：-0.3％、1月：+0.9％）
・22:15　米・2月設備稼働率（予想：76.9％、1月：77.1％）
・03:00　米連邦公開市場委員会(FOMC)声明発表（政策金利据え置き予想）
・03:30　イエレン米FRB議長会見

《決算発表》
ベステラ、モロゾフ、ＳＪＩ、アスクル、クスリのアオキ、いちごホテ、エニグモ、サンバイオ、オハラ、ナイガイ、アルデプロ、ＯＳ映、ナガノ東

《新規上場》
昭栄薬品