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イールドスプレッドで8月15日の米国株市場を先取り!
- 2019/08/15
- アジアタイム
★NY株式市場は三指数とも大幅下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことからイールドスプレッドは大幅に拡大した。そのため、何か好材料が出てくると大きく反発しやすい。NYダウは200日SMAがサポートとして意識されていたが、下抜けしたことで下落基調が進みやすい。そう言ったことからも、今晩もトランプ大統領やトランプ政権内から株式相場を下支えするような発言が出やすいので注意が必要となる。また、今後の米長期金利の動向が重要ポイントとなる。
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.538%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、19/8/5-▲4.102%
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・8月13日:▲3.921%⇒8月15日予想▲4.221%(1月3日以来の4.2%台)
8月14日はNYダウは大幅下落したうえ、米長期金利も大幅に低下したことで、イールドスプレッドは前日比でに大幅に拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.538%から▲0.317%スプレッドがかい離した。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.005%、19年6月3日の大底4.038%から+0.183%、19年8月5日の大底▲4.102%から+0.119%スプレッドが上回った。NYダウは大幅下落しうえ、米長期金利も大幅低下したことで、イールドスプレッドは前日比で大幅に拡大して、1月3日に次ぐイールドスプレッド拡大となった。
NYダウが下落したことで株式益利回りは上昇した。さらに、米長期金利が大幅低下したことで、イールドスプレッドは前日比では拡大した。米国債に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債を買うよりもNYダウを買った方が良いということになる。イールドスプレッドが再び4.2%を上回ったことで、NYダウに割安感が強まった。今後も、米長期金利の動向が重要ポイントとなる。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.860%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、19/8/5-▲4.002%
・8月13日:▲3.853%⇒8月14日予想▲4.145%
S&P500が大幅下落したうえ、米長期金利も大幅に低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅に拡大(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.860%から+0.285%と平均値のイールドスプレッドを上回った。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%に対して+0.276%、19年6月3日の大底となった3.881%から+0.264%とイールドスプレッドを上回った。さらに、19年8月5日の大底となった▲4.002%も+0.143%とイールドスプレッドを上回った。直近のイールドスプレッドを上回ったことからS&P500は割安感が強まっている。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.312%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、19/8/5-▲2.383%
・8月13日:▲2.185%⇒8月14日予想▲2.431%
NASDAQは大幅下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことで、イールドスプレッドが前日比で大幅に拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.312%から+0.119%とかい離を上回った。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+0.252%上回った。さらに、19年6月3日の大底となった▲2.328%に対して+0.103%、19年8月5日の大底となった▲2.383%から+0.048%と上回り、直近のイールドスプレッドを上回っている。
NASDAQは、イールドスプレッドは大幅に拡大したことで、かなり割安感が出ている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。
三指数のイールドスプレッドは、前日比で大幅に拡大し、直近のイールドスプレッドも上回る状況となっており、かなり割安感が出てきている。そのため、市場が落ち着いていくると、一気に買い戻しが出る地合いとなっている。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。