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イールドスプレッドで6月21日の米国株市場を先取り!
- 2019/06/21
- アジアタイム
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.391%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・6月19日:▲3.628%⇒20日予想▲3.575%
20日はNYダウは上昇したが、米長期金利はほぼ横ばいとなったことで、イールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.391%から▲0.816%スプレッドがかい離していることや、直近1月3日大底の▲4.226%から▲0.651%スプレッドがかい離している。
NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。一方、米長期金利がほぼ横ばいとなったことで、イールドスプレッドは前日比で縮小した。そのため、米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。米国株式を買うより米国債券を買った方が良いということになる。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.706%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%
・6月19日:▲3.546%⇒20日予想▲3.495%
S&P500のイールドスプレッドも前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.706%から▲0.211%とスプレッドがかい離していることや、1月3日の▲3.869%スプレッドに対して▲0.374%、6月3日の3.881%から▲0.386%とスプレッドがかい離している。S&P500は1月3日や6月3日からイールドスプレッドがかい離していることで、割安感はないが特に割高感もない状態となっている。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.230%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%
・6月19日:▲2.022%⇒20日予想▲1.990%
NASDAQのイールドスプレッドも前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.230%から▲0.240%とスプレッドがかい離している。また、1月3日の▲2.179%スプレッドに対しては▲0.189%、6月3日の▲2.328%スプレッドに対して▲0.338%とスプレッドがかい離している。
NASDAQが上昇した一方で、米長期金利が横ばいだったことでで、イールドスプレッドは前日比で縮小した。NASDAQは米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。
三指数のイールドスプレッドは縮小した。現在は割安感も割高感もない水準で推移している。今後も米長期金利が低下していくなら、米国株は過熱感のない状態で米国株が上昇しやすい。トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。