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イールドスプレッドで6月10日の米国株市場を先取り!
- 2019/06/08
- アジアタイム
★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。
そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。
○米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.446%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%
(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038
(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)
・6月6日:▲3.737%⇒7日予想▲3.713%
3日はNYダウは上昇し、米長期金利は低下したもののNYダウの上昇率が大きかったことで、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.446%から▲0.733%スプレッドがかい離していることや、直近1月3日大底の▲4.226%から▲0.513%スプレッドがかい離している。
NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。しかし、米長期金利が低下したことで、イールドスプレッドは前日比縮小幅は限定的となった。ただ、米国債に対してNYダウが前日比で割高となった。米国株を買うより米国債券を買った方が良いということになる。今後も、米長期金利の動向が重要ポイント。
○米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.750%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%
・6月6日:▲3.632%⇒7日予想▲3.608%
S&P500のイールドスプレッドも前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.750%から▲0.142%とスプレッドがかい離していることや、1月3日の▲3.869%スプレッドに対して▲0.261%、6月3日の3.881%から▲0.273%とスプレッドがかい離している。そのため、S&P500は1月3日や6月3日からイールドスプレッドがかい離幅が拡大したことで、割安感が払しょくされてきている。
S&P500はが上昇し、米長期金利が低下したもののS&P500の上昇率が上回ったことで、イールドスプレッドは前日比で縮小した。S&P500の割安感が解消傾向にある。
○米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.286%
・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%
・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%
・6月6日:▲2.134%⇒7日予想▲2.098%
NASDAQのイールドスプレッドも前日比縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.286%から▲0.188%とスプレッドがかい離している。また、1月3日の▲2.179%スプレッドに対しては▲0.081%、6月3日の▲2.328%スプレッドに対して▲0.230%とスプレッドがかい離している。
NASDAQも上昇し、米長期金利は低下したもののMASDAQの上昇率が大きかったことで、イールドスプレッドは前日比で縮小した。NASDAQは米中貿易摩擦の影響で大幅に下落していたことから、戻りも大きくなっている。なお、イールドスプレッドは▲2.1%近辺で推移していることで、まだ若干割安感は残っている。
三指数のイールドスプレッドは再び縮小傾向となっている。そのため、徐々に割安圏は払しょくされてきている。ただ、さらに米長期金利が低下するようなら、米国株の割高感は払しょくされる。過熱感のない状態で上昇しやすい。そのため、トランプ大統領がFRBに利下げを強要するのは、米長期金利が低下すると米国株が上昇してもイールドスプレッドの縮小が抑えられるからである。
※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。
※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。