★日本ではイタリアの憲法改正の国民投票について、市場参加者からは警戒感が高いが、一般的にはあまり報道されていない気がする。イタリアの国民投票よりもトランプ次期大統領の言動の方が視聴率や購読率がとれるからかもしれない。ただ、否決された場合は、レンツィ首相は辞任を表明しており、政治混乱やユーロ懐疑派の台頭、経営不振により崩壊寸前となっている国内銀行への資本増強努力が暗礁に乗り上げるといったリスクをはらんでいる。週明けとなる5日の出口調査や開票速報などで、短期的なリスク回避の動きが強まる可能性が高い。さらにユーロ急落を招く波乱余地を秘めている。そんな、ユーロ/ドルだが、11月24日をボトムとして回復基調となっている。これは、IMM投機筋の対ドル持ち高をみても、ほとんど前週と変わらず投機筋のポジション調整というわけでもなさそうだ。ただよく見ると、テクニカル的には『上昇ウェッジ』のようなフォーメーションとなっており、急落した場合などに形成されやすい。これは下落時において、一時休止を現わしているものの、トレンド圧力は下向きにあることを示現している。週明けの為替相場は荒れ相場となりやすいので、くれぐれも注意が必要となる。また大イベント後の24時間では、トレンドの反転や加速しやすいことも忘れずに。

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