★直近の米国の金融引き締め時では、2015年12月16日にイエレン米FRB議長による利上げ開始となり、FF金利は0.25％-0.50％へ利上げされた。その後は、約1年後の2016年12月14日に0.50-0.75％へ利上げされた。それ以降は、ほぼ3ヵ月毎に0.25％ずつ利上げが実施され合計で5回の利上げが実施された。パウエル米FRB議長への交代後も、利上げは4回実施され2018年12月19日には2.25-2.50％へ引き上げられた。

この間の日本の無担保コールON誘導金利は0.1％から変更がなかった。

利上げ開始時でのドル/円相場は122円前後で推移していたが、2018年12月のパウエル米FRB議長による利上げ終了時のドル/円相場は112円前後で約10円程度の円高・ドル安の動きになった。

量的緩和縮小サイクルでも、2017年10月の開始時（4.5兆ドル）が113円前後だったが、2019年8月の終了時（3.76兆ドル）が106円前後と円高・ドル安になった。

今回はパウエルFRB議長は、2022年に3回の利上げを示唆している。過去の経験則からは、実際に米FRB金融引き締め開始とともに円高・ドル安になりやすいことには注意が必要となる。