米国株式市場は小安く推移。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比0.1％下落して2141.34で取引を終え、NYダウは40.27ドル（0.2 ％）安の18162.35ドルで終了した。ナスダック総合指数は0.1％下落となった。ECBは政策金利の量的緩和プログラムの現状維持を発表。
寄り前に発表された先週の新規失業保険申請件数は市場予想より悪化となったが、10時に発表された9月の中古住宅販売件数は市場予想を上回った。ｅベイやベライゾン・コミュニケーションズなどが発表した決算が市場予想に届かず失望を誘った。一方では、米国市場の時間外取引でマイクロソフトが上げに転じて一時６％高と急騰している。大引け後に発表した2016年7-9月期(1Q)決算で調整後の売上高が223億ドルとなり、市場予想の平均値(217億ドル)を上回ったことが好感されている。
　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物11月限は前日比1.17ドル（2.3％）安い１バレル＝50.43ドルで取引を終了した。ロシア最大の石油会社がロシアは増産が可能との見解を示唆したことや、ナイジェリアが原油価格を引き下げたことが材料視された。
　前日のOSE225先物ナイトセッションは、日中取引比80円高の17260円で終え、売買高は1万7793枚だった。ＣＭＥ225先物(円建て)の清算値はＯＳＥ比100円高の17280円、売買高は5万枚台で活況となった。
　本日の日経平均は、米国株式市場が小安く引けたものの、ECB理事会を無難にこなし、為替市場でドル高基調継続の流れから5月高値(17260円)を意識しての展開となりそうだ。一方で、利益確定売りが上値を抑える公算が大きい。引き続き為替相場を睨みながらの展開が予想される。

【買い材料】

・米大統領選候補の第3回テレビ討論会－民主党クリントン氏が優勢を維持
・欧州株式市場－続伸、12月のECB理事会に期待
・NY為替－ドル高、ドラギ総裁の会見にヒント乏しい 1ドル103円95-104円05銭
・米9月中古住宅販売件数（予想535万件：→結果：547万件）
・CME225先物は大阪取引所比で上昇（17280、+100）
・恐怖指数VIXは13.75、前日比低下
・米マイクロソフト－時間外で上昇　クラウド部門が好調
・日銀のETF買入れによる需給下支え

【売り材料】

・米国株式市場－3日ぶり小幅反落　企業決算はまちまち
・ＮＹダウ下落（18162.35、-40.27）
・ナスダック下落（5241.83、-4.58）
・米新規失業保険申請件数　（予想：25.0万件→結果：26.0万件）
・NY原油先物－反落、利益確定の売りに押される（50.43、-1.17）
・欧州金融不安の再発リスク

【その他注目点】

・ECB理事会-政策金利を0.00％に据え置き
・米サンフランシスコ連銀総裁が講演

・ユーザベースが東証マザーズに新規上場

・米債券市場－小動き、ドラギ総裁はQE延長を明言せず
・欧州債－独利回り低下、ECB総裁の会見を受けて
・NY金先物－小幅安、ドル高が重し
・CRB指数－反落　総じて軟調　原油、金、トウモロコシ、ニッケルが下落

・任天堂、新ゲーム機は「スイッチ」

《スケジュール》

09:00 ８月の毎月勤労統計確報
13:00 ９月の食品スーパー売上高
15:35　　黒田日銀総裁が全国信用組合大会で挨拶　　　　
17:00　　黒田日銀総裁が英経済紙「エコノミスト」主催の「ジャパン・サミット2016」で講演　　　　

10:30　　中・新築住宅価格(9月)　　　　
20:00　　ブ・IBGEインフレ率IPCA-15(前年比)(10月)　　
21:30　　加・小売売上高(8月)　　　　
21:30　　加・消費者物価指数(9月)　　　　
23:00　　欧・ユーロ圏消費者信頼感速報値(10月)　　

《決算発表》

光世証、東京製鉄、アクシーズ、リコーリース、サーティワン、ジャフコ、アツギ、亜ジュバン、SPKなど

《米決算発表》

ゼネラル・エレクトリック、マクドナルドなど

場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740