前日の米国株式市場は反発。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比0.7％高の2358.57。ダウ工業株30種平均は150.52ドル（0.7％）上げて20701.50ドル。ダウ平均は９営業日ぶりの反発となった。消費者信頼感指数が16年ぶりの高水準となったことや、トランプ政権が税制改革と設備投資拡大計画を同時に進めることを示唆したことから、NY株式市場は上げ幅を拡大させた。フィッシャーFRB副議長がこれまで通りあと2回の利上げが妥当との見方を示したことも好感された。セクター別では銀行中心に金融セクターの上昇が目立った。
　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物５月限は前日比64セント（1.34％）高い１バレル＝47.37ドルで取引を終了。イランのザンギャネ石油相が、ＯＰＥＣ加盟国と非加盟国による協調減産について、延長される可能性が高いとの見通しを示したやリビアが国内最大の油田からの供給を減らしていると報じられたことが、買いを誘った。
　NY外為市場では、ドルが主要通貨に対して上昇となった。フィッシャーFRB副議長の追加利上げ観測を裏付ける見解や、英国のＥＵ離脱を巡る政治の先行き不透明感がユーロなどの欧州通貨を圧迫したことが背景。
　本日の日経平均株価は3月期末の配当落ち（131.97円程度）日の影響で軟調なスタートで始まるものの、ドル円の戻しや米株高を好感し底堅く展開となりそうだ。パッシブ系ファンドのトラッキングエラーををあわせる先物買い（配当再投資）は例年、最終権利付き売買日と配当落ち日に行われる傾向があり、ＧＰＩＦや日銀のＥＴＦ買いでパッシブ連動資産が増加していることもあり、本日の需給動向には注目が集まる。

【買い材料】

・米国株式市場－ダウ9日ぶり反発　強い経済指標を好感(20701.50、+150.52)
・恐怖指数VIXは11.53、前日比低下
・ＮＹ外為市場＝ドル上昇、ＦＲＢ当局者発言と消費者信頼感指数で
・米3月ＣＢ消費者信頼感指数、16年ぶり高水準　楽観的な見方広がる
・米ケースシラー住宅価格指数、1月は14年7月以来の大幅な伸び
・欧州株式市場－上昇、独DAXは1.28％高
・ロンドン株式市場＝反発、ウルズリーに買い
・NY原油先物－反発、リビヤ出荷抑制で48ドル台回復（48.37、+0.64）
・NY為替－フィッシャー発言でドルが急反発　1ドル111円10-15銭
・CME225先物は大阪取引所比で上昇（19185、+145）
・日銀のETF買入れによる需給下支え期待

【売り材料】

・トランプ政権、政策運営に不透明感
・米世論調査でトランプ大統領支持率36％に低下
・「森友学園問題」での政治リスク
・フランス大統領選挙への不透明感
・北朝鮮地政学リスク
・ギリシャ、債務危機再燃

【その他注目点】

・米債券市場－反落、フィッシャー発言で利回り上昇
・NY金先物－横ばいも、引け後に大幅安に
・米ダーデン・レストランツ9.31％高　チェダーズ・スクラッチ・キッチンを買収
・米3月消費者信頼感指数 125.6〔予想 114.0〕（前回発表値 114.8）
・米1月S&P／ケースシラー住宅価格指数（前年比）+5.73％〔予想 +5.60％〕（前回発表値 +5.58％）

・米温暖化対策撤廃へ大統領令にトランプ氏が署名
・トランプ米大統領、7月のＧ２０首脳会議出席＝ホワイトハウス
・オバマケア代替案の復活検討、米共和党4月の可決目指す＝関係者
・米ＷＨはトランプ政権にとり「懸念」、安全保障問題にも＝米当局者
・年内あと2回の利上げ、ほぼ妥当＝フィッシャー米ＦＲＢ副議長
・メイ英首相がＥＵ離脱通知の書簡に署名
・東芝米原発、２９日に破産申請

《スケジュール》

08:50　　2月商業販売統計速報

15:00　　2月独輸入物価指数
15:45　　3月仏消費者信頼感指数
17:30　　2月英消費者信用残高
17:30　　2月英マネーサプライＭ４
20:00　　ＭＢＡ住宅ローン申請指数
22:20　　エバンズ米シカゴ連銀総裁、講演
23:00　　2月米住宅販売保留指数
23:30　　ＥＩＡ週間在庫統計
30日00:30　　ローゼングレン米ボストン連銀総裁、講演
30日01:50　　プラート欧州中央銀行（ＥＣＢ）専務理事、講演
30日02:00　　米財務省、7年債（280億ドル）入札
30日02:15　　ウィリアムズ米サンフランシスコ連銀総裁、講演
英国、欧州連合（ＥＵ）離脱通知　　

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