前日の米国株式市場はマチマチの展開。ＮＹダウは10日連続で最高値を更新した。ＮＹダウは34.72 ドル（0.16％）高の20810.32ドル。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は0.04％上昇して2363.81だった。先週の新規失業保険申請件数が市場の予想をやや上回り、シカゴ連銀全米活動指数が市場の予想をわずかに下回る内容となった。トランプ大統領は、米製造業トップと会談し「規制や税制の改革、貿易政策は製造業の雇用を米国に取り戻すだろう」と強調した。一方でトランプ氏は雇用増の具体策には触れなかった。原油高が追い風となり、エネルギーセクターが上昇。
　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物４月限は前日比86セント（1.60％）高い１バレル＝54.45ドルで取引を終了した。終値ベースでは2015年７月２日以来の高値。米エネルギー情報局が発表した週間データで、先週の米原油在庫が市場予想より小幅な伸びにとどまったことを好感した。
　ＮＹ為替市場でドルは続落となった。ムニューチン米財務長官が財政出動が今年の景気に及ぼす影響は限定的になる可能性があると指摘したことが、ドル売りを誘発させた。
　前日のＯＳＥ225先物3月限ナイトセッションは、前日の日中取引比80円安の１万9280円だった。本日の日経平均は売りが優勢のスタートとなりそうだ。円高基調が輸出関連株の上値を圧迫。ＦＲＢによる３月の利上げ観測が後退していることが、円相場を支えている。引き続き日米金利差動向からの為替相場を睨みながらの展開が想定される。

【買い材料】

・トランプ政権の「大成長路線」での恩恵期待
・日銀のETF買入れによる需給下支え
・米国株式市場－NYダウ平均は30年ぶりの10連騰(20810.32、+ 34.72)
・NY原油先物－反発も、原油在庫は統計開始以来の高水準（54.45、+0.86）
・恐怖指数VIXは11.71、前日比低下
・欧州企業、2ケタの増益へ
・2月仏製造業景況感指数、2011年以来の高水準

【売り材料】

・米国株式市場－ナスダックは続落（5835.51 -25.12 -0.43%）
・米新規失業保険申請件数 24.4万〔予想24.1万件〕　（前回発表値 23.9万件）
・米1月シカゴ連銀全米活動指数 -0.05（前回発表値 +0.14）
・欧州株式市場－引けにかけて下落幅拡大
・ロンドン株式市場＝反落、バークレイズと配当落ち銘柄が重し
・NY為替－ドル続落、米政権の税制改革進展期待が後退
・CME225先物は大阪取引所比で下落（19285）
・東芝問題による需給面への影響
・欧州の政治情勢への懸念
・フランス大統領選挙への不透明感
・EU国政選挙への先行き不透明感
・北朝鮮地政学リスク
・ギリシャ、債務危機再燃

【その他注目点】

・「プレミアムフライデー」を初実施(経産省、経団連)

・米債券市場＝国債利回り低下、米税制改革案の詳細なお見えず
・NY金先物－反発、ムニューシン財務長官発言で

・米大統領が企業首脳と会合、「雇用取り戻す」と強調も対策示さず
・米大統領「国境調整税は雇用促進」、明確な支持表明せず
・米大統領、核兵器増強を明言　「他国に後れ取らず」
・税制改革、8月休会前の議会承認望ましい＝米財務長官
・米経済は改善、銀行規制の緩和は適切＝アトランタ連銀総裁
・メキシコ外相、トランプ米政権の政策に「懸念といら立ち」表明
・・米ＦＲＢ、54億ドルの政府機関ＭＢＳ買い入れ＝ＮＹ連銀
・米大統領、核兵器増強を明言　「他国に後れ取らず」
・南アの政治リスクは依然として高い－格付け会社フィッチ
・伊銀モンテ・パスキ救済策、ＥＣＢと欧州委が対立か　承認まだ　
・バフェット氏、株主向け書簡でパッシブ運用の有用性言及か

・米エネルギー省（EIA）週間石油在庫　 2017/2/17 時点
　原油　+56.4万バレル（前週 +952.7万バレル）
　ガソリン -262.8万バレル（前週 +284.6万バレル）
中間留分（含む暖房油）-492.4万バレル（前週 -68.9万バレル）
原油受け渡し地点オクラホマ州クッシング原油在庫
-152.8万バレル（前週 -70.2万バレル）

《スケジュール》

10:00　　自動運転の国際的なルールづくりについてのシンポジウム　　　　
　　 「プレミアムフライデー」を初実施(経産省、経団連)　　　

07:30　　ロウ豪準備銀行（ＲＢＡ）総裁、下院経済委員会に出席
16:45　　2月仏消費者信頼感指数
17:00　　FIPE消費者物価指数(週次)(2月23日まで1カ月間)　
22:30　　1月カナダ消費者物価指数
24:00　　1月米新築住宅販売件数
24:00　　2月米消費者態度指数　　

場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740