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日米欧の金融政策と製造業PMI!

  • 2018/06/18
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • 欧州タイム

 

★先週は日米欧の金融政策会合が集中した週となった。12-13日のFOMCでは、FF金利を0.25ポイント引き上げ1.75%-2.00%とした。また、年内の利上げを前回3月の3回から4回へ引き上げる結果となった。ECBは、国債買い入れ額を9月待つまでは月300億ユーロ、10-12月は月150億ユーロに減額し、12月末で資産買い入れを終了する。また、政策金利は少なくとも2019年夏まで据え置きと決定した。日銀は、短期の政策金利をマイナス0.1%、長期金利である10年物国債金利をゼロ%程度に操作する現状の金融市場の調整を続けることを決定した。

 

マークイット製造業PMI(購買担当者景気指数)は、景気の方向性を示す経済指標で速報性の高さから金融市場で注目される指標である。企業の購買部担当者に新規受注や生産、雇用の状況などを聞き取り、景況感についてアンケート調査した結果を指数化したものである。50を判断の分かれ目としてこの水準を上回る状態が続くと景気拡大、逆に50を下回る状態が継続すると景気減速を示す。

 

米国では、17年6月末をボトムとして景気拡大が上向きとなり上昇基調を継続していることから、金融引き締め方向は正当化されやすい。また、日銀は18年1月31日の54.8がピークとなり、下落基調となっていることから、現状維持の金融緩和を継続することは正当化される。しかし、ECBだけが、ユーロ圏は17年12月31日の60.6がピークとなり、下落基調が継続しており、5月末には52.8まで低下している。そのため、景気が減速傾向にある中で、出口戦略を進めていることになり、非常にリスクが高い展開となる。ただ、今回のECBのテーパリングの動きに対して、市場ではユーロが失望売りに押されユーロ安となったことで、ECBには胸を撫で下ろす結果となった。ユーロ安が継続するようなら、景気も再び浮上してくる可能性が高くなる。今回もテーパリングの動きにもなったものの、ユーロ安誘導するドラギマジックが炸裂した。

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