米国株式市場は小幅続落。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は0.66ポイント（0.1％未満）安の2249.26で終え、NYダウは13.90ドル（0.1％未満）安い19819.78ドルで取引を終了した。寄り前に発表された先週の新規失業保険申請件数はほぼ市場予想通りの内容、継続受給者数は市場予想を上回った。米大統領選挙でロシアがサイバー攻撃に関与したとされる問題で、オバマ政権が経済制裁に踏み切る方針と伝わったことを嫌気する動きが観測された。米債利回りの低下を嫌気して銀行株が下落し、全体の下げを牽引した。バンク・オブ・アメリカやシティグループ、モルガン・スタンレーなどの下落率が１％を超え、ゴールドマン・サックスとＪＰモルガンの下げがNYダウの上値を圧迫した。また、原油先物市場の下落を嫌気しエネルギー関連株も軟調に推移した
　。欧州市場では、英FT100（7120.26 +14.18）以外の主要指数は軟調に推移した。STOXXﾖｰﾛｯﾊﾟ600指数は0.35%安で終えた。セクター別では銀行株への売りが目立った。クレディスイスとドイツ銀行が２％を超える下落、ウニクレディット、バークレイズ、ＢＮＰパリバが１％の下落となった。モンテ･ディ･パスキ･シエナに関しては、ピエール･カルロ･パドアン経済相から公的資金注入は２～３カ月以内に始まり、個人投資家への補償についても欧州委員会と合意したと報じられた。モンテ･デイ･パスキ･ディ･シエナは4日連続で売停となった。
　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物２月限は前日比29セント（0.54％）安い１バレル＝53.77ドルで取引を終了した。米エネルギー情報局の週間統計で原油在庫が２週連続で増加したことが嫌気された。
　前日のOSE225先物ナイトセッションは、OSE日中取引比70円安の19000円で終え、売買高は1万6320枚だった。CME225先物(円建て)の清算値はOSE比45円安の19025円、売買高は4万5351枚だった。本日の日経平均は、欧米の金融株安や円高基調を嫌気し続落となりそうだ。為替相場次第となりそうだが、19000円の節目を意識する展開が想定される。
　個別株では、引き続き、巨額損失の計上を嫌気して連日で売買を伴いながら大幅に下落した東芝に注目が集まる。29日夜のPTSでは同日終値比4.8％高となっている。

【買い材料】

・日銀のETF買入れによる需給下支え
・トランプ政権の「大成長路線」での恩恵期待
・欧州株式市場－英FTは連日で史上最高値を更新

【売り材料】

・米国株式市場－小幅続落
・ＮＹダウ下落（19819.78、-13.90）
・ナスダック下落（5432.09、-6.47）
・NY原油先物－反落　在庫増、買い戻し入る場面あったが失速（53.77、-0.29）
・NY為替－調整主体でドル売り、新年向けユーロ買いも　1ドル116円50-60銭
・CME225先物は大阪取引所比で下落（19025、-45）
・恐怖指数VIXは13.37、前日比上昇

【その他注目点】

・大納会
・休場:フィリピン、韓国、ブラジル

・内閣支持率64％に上昇

・米債券市場－続伸　7年債入札後に買いが強まる
・欧州債－続伸　需給の買いが波及
・NY金先物－続伸　ドル安が下支え
・CRB指数－反落　砂糖、金が上昇　天然ガス、ニッケルが下落

・米エネルギー省（EIA）週間石油在庫　 2016/12/23 時点
　原油　+61.4万バレル（前週 +225.6万バレル）
　ガソリン　-159.3万バレル（前週 -130.9万バレル）
　中間留分（含む暖房油）-188.1万バレル（前週 -242.0万バレル）
　原油受け渡し地点オクラホマ州クッシング原油在庫
　+17.2万バレル（前週 -24.5万バレル）

・ペスコフ露大統領報道官　米国に対しプーチン大統領が「しかるべき」報復措置を指示
《スケジュール》

14:00　　基調的なインフレ率を捕捉するための指標(日本銀行)　　　　
15:00　　東京証券取引所大納会、清田日本取引所グループCEOがあいさつ　　　　
19:00　　外国為替平衡操作の状況(11月29日-12月28日)　　　　

20:00　　印・財政赤字(11月)　　　　
23:45　　米・シカゴ購買部協会景気指数(12月)　　　

《決算発表》

シベール、ぎょくとなど

場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740