年明けの米国株式市場は堅調推移。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前営業日比0.9％高の2257.83と、上昇率は約１カ月で最大。NYダウは119.16ドル（0.6％）高の19881.76ドルで取引を終えた。12月のISM製造業景況指数は54.7と4ヵ月連続の上昇で市場予想（53.8）を上回り、2014年12月以来の水準となった。新規受注指数は前月から7.2ポイントの大幅上昇、仕入れ価格指数は2011年６月以来の高水準となった。
　欧州株式市場は、主要指数は軒並み堅調推移。STOXXヨーロッパ600指数は0.70％高で取引を終了。独DAXが小幅安となったが、FT100指数は連日で史上最高値を更新した。金融株の上昇が目立ち、クレディスイスが6.37％高、コメルツ銀が4.29％高、バークレイズが3.78％高、ナショナル･バンク･オブ･ギリシャが4.63％高となった。
　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物２月限は前営業日比1.39ドル（2.59％）安い１バレル＝52.33ドルで取引を終了した。一時は2015年７月以来の高値まで上昇したものの、ドル高を嫌気して反落となった。
　３日のCME225先物３月物は続伸し、清算値は前年末に比べ280円高の1万9320円、売買高は3万7543枚だった。大発会となる本日の東京株式市場は、欧米株高や円安基調を好感し４営業日ぶりに反発となりそうだ。注目されていた中国国家統計局が１日発表した12月の製造業購買担当者景気指数（ＰＭＩ）は５カ月ぶりに前月水準を下回ったものの、景気判断の節目となる50を５カ月連続で上回る内容となった。同指標は2016年初の株安を誘発しただけに注目を集めていたが、イベントリスクを通過したことで懸念材料が減り、相場が下支えされるだろう。

【買い材料】

・米国株式市場－4日ぶり反発　公益を除く10業種が上昇
・ＮＹダウ上昇（19881.76、+119.16）
・ナスダック上昇（5429.08、+45.97）
・米12月ISM製造業景況指数54.7〔予想 53.8〕（前回発表値 53.2）
・欧州株式市場－英FT最高値更新　ロンドンFT100 7205.45まで上昇して史上最高値を更新
・CME225先物は大阪取引所比で上昇（19320、+230）
・恐怖指数VIXは12.85、前日比低下
・円相場、1ドル117円65-75銭
・日銀のETF買入れによる需給下支え
・トランプ政権の「大成長路線」での恩恵期待

【売り材料】

・NY原油先物－続落　減産開始で期待の買い先行も大幅に失速（52.33、-1.39）
・欧州の地政学リスク

【その他注目点】

・大発会

・英EU常任代表が突然辞任 理由は不明－FT
・アジア各国、通貨防衛で協調
・ルネサス、完全自動運転車を試作

・米債券市場－横ばい　強い米指標を受けて反落も巻き戻し入る
・欧州債－下落　強い独・英指標が売り材料
・NY金先物－反発　米株・原油の調整で安全資産として買われる
・CRB指数－3営業日続落　　砂糖、銀が上昇　天然ガス、原油が下落

《スケジュール》

08:40　　東京証券取引所大発会、清田日本取引所グループCEOがあいさつ　　　　

10:45　　中・財新サービス業PMI(12月)　　　
10:45　　中・財新総合PMI(12月)　　　　
14:00　　印・サービス業PMI(12月)　　　
14:00　　印・総合PMI(12月)　　　　
16:00　　ブ・FIPE消費者物価指数(12月)　　　
18:00　　欧・ユーロ圏サービス業PMI改定値(12月)　
18:00　　欧・ユーロ圏総合PMI改定値(12月)　　
19:00　　欧・消費者物価コア指数速報値(12月)　　
21:00　　ブ・サービス業PMI(12月)　　　　
21:00　　ブ・総合PMI(12月)　　　　

場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740