★メキシコでは、新型コロナウイルス対策としての経済制限措置について、メキシコ政府は全32州のうち19州の規制を全て解除することを決定した。これは制限措置を始めた昨年6月から最大の緩和となった。現在の1日あたりの新規感染者数は2000-3000人と今年初旬の1万5000人前後からは大幅に減少している状況である。ワクチンも全国民の11％にとどまっていながらも感染を抑制しており、経済再開への期待感も高まる。

メキシコペソ/円の日足では、高値圏でのもみ合い相場が続いている。ただ、5日SMA（赤線）と10日SMA（黄線）は緩やかに下向きになってきており、レジスタンスとして意識される。また、25日SMA（青線）をじわりと下抜けしてきており、下押しバイアスが強まってきた。

ストキャスティクス・スロー（パラメータ：14、5、3、20、80）でも、％DがSlow％Dを下抜け両線ともかい離幅を広げながら下向きになっていることから下押しバイアスが強いことを示している。

テクニカル的には相場の節目にあり、25日SMAを明確に下抜けてしまうのか、それともサポートとなり下げ止まる展開になるか注目される。

下抜けした場合には、75日SMA（緑線）の5.4082円や100日SMA（黒線）の5.3520円と4月30日安値5.335円が下値目処として意識される。