米国株式市場はマチマチの展開。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比0.1％安の2166.58で取引を終了し、NYダウは1.58ドル下げて18472.17ドルで終えた。ＦＯＭＣは声明では、「雇用の伸びは、５月は低調だったが６月は強かった。ならしてみると、雇用者数などの労働市場の指標は、労働力の活用がここ数カ月に一定の増加を見せていることを示している」と公表した。政策金利は据え置き、あらためて緩やかな利上げペースを表明する内容だった。ＦＯＭＣの据え置き決定は市場の予想通りとなったが、市場では利上げの時期を見極めする雰囲気が台頭していた。個別銘柄では、四半期決算で赤字幅が市場予想を下回ったことが好感された航空機のボーイングが０．８％の上昇となった。コカ・コーラは３．３％安と軟調推移。この日発表の決算が売上高が予想に届かず、業績見通しも下方修正したことを嫌気された。
　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物９月限は前日比1.00ドル（2.33％）安い１バレル＝41.92ドルで終了し、終値ベースで４月19日以来の安値となった。
　米ドルは下落。ＦＯＭＣで、９月利上げが明確に示唆されなかったと受け止められ、本日からの日銀金融政策決定会合をめぐる投資家の警戒感も、ドルの上値を圧迫した模様だ。
　GLOBEX225先物９月限（円ﾍﾞｰｽ）の清算値は前日比205円高の16590円。同日の大証終値（16710円)比120円安だった。出来高は54181枚。本日の東京株式市場は、明日発表の日銀金融政策決定会合の内容を見極めようと、基本的には様子見ムードが漂う展開となりそうだ。しかしながら、様々な景気対策への思惑やそれに伴う為替市場の動向次第によってはヴォラタイルなマーケットとなるかもしれない。朝方、国内外の機関投資家の間で話題となっているのが、「ヘリマネだけじゃない、バーナンキ氏の隠し玉」報道。市場の注目を集めるのは中銀が財政資金を供給するヘリコプターマネー政策だが、提唱者のバーナンキ前米連邦準備理事会（ＦＲＢ）議長はもう１つ提案している。長期金利に天井を設ける政策で、日銀の金融政策に照らしても示唆に富んでいると掲載されている。また、日銀の次の一手として長期金利に天井を設ける政策の可能性も指摘している。様子見ムードながらも気の抜けない一日となりそうだ。

【買い材料】

・「ヘリマネだけじゃない、バーナンキ氏の隠し玉」報道
・大規模経済対策への期待、事業規模28兆円超
・米国株式市場－アップルが大幅高
・ナスダックは上昇（5139.81、+29.76）
・欧州株式市場－FOMC待ちのなか続伸
・恐怖指数VIXは12.83、前日比低下
・フェイスブック、4-6月期は大幅な増収増益
・ファナック、ADRで5％超の上昇
・韓国LG、有機EL900億円
・米フィンテック業界、金融機関が積極姿勢に

【売り材料】

・ＮＹダウは下落（18472.17、-1.58）
・NY原油先物－大幅続落　米原油在庫は予想に反し増加（41.92、-1.00）
・NY為替－ドル安　FOMC声明に利上げのヒントなし、105円10-20銭
・CME225先物は大阪取引所比で下落（16590、-120）
・「ポケモンGOプラス」9月に発売延期

【その他注目点】

・日銀金融政策決定会合(～7/29)
・FOMC現状維持、景気判断を上方修正
・2年国債入札
・米7年国債入札
・米債券市場－続伸　米利上げ時期見通せず
・欧州債－反発　独超長期債入札は好調
・NY金先物－続伸　引け後のFOMC受け時間外で急騰
・CRB指数－続落　銀、大豆が上昇　　原油、暖房油が下落
・ブラジル ルセフ大統領 リオデジャネイロ五輪の開会式に出席せず
・英製薬最大手グラクソ・スミスクライン 国内3拠点に2億7500万ポンドを新規投資
・自公、内閣改造など協議
・地銀連合、宿泊予約サイト「ゆこゆこネット」買収
・リファインバースが東証マザーズに新規上場

・FOMC声明
「見通しに対する短期的なリスクは後退」
「労働市場は力強く、経済活動は緩やかなペースで拡大」
「雇用データは労働力活用の一定の増加を示した」
「家計の支出は力強く成長したが、設備投資は軟調」
「インフレはエネルギーの下落を反映して目標を下回り続けている」
「ジョージ米カンザスシティ連銀総裁が25bpの利上げを支持」
「緩やかな引き締めのみが正当化される格好で経済が成長すると予測」

08:50　　対外対内証券売買(先週)　　　　
14:00　　パソコン出荷(6月)　　　　　　　

16:55　　独・雇用統計(7月)　　
18:00　　欧・ユーロ圏景況感指数(7月)　　
18:30　　南ア・生産者物価指数(6月)　　　　
20:30　　ブ・金融政策委員会(COPOM)議事録公表　　　　
21:00　　独・消費者物価指数速報値(7月)　　
21:30　　米・新規失業保険申請件数(先週)　　　
22:45　　米・消費者信頼感指数(先週)　

《決算発表》

大東建託、パナホーム、GCAサヴィアン、エス・エム・エス、新日鉄住金ソリューションズ、味の素、ハウス食品グループ本社、ヒューリック、MonotaRO、野村不動産ホールディングス、TIS、enish、日本合成化学工業、積水化学工業、アイカ工業、野村総合研究所、Ｊストリーム、ドリームインキュベータ、花王、生化学工業、オリエンタルランド、ヤフー、コニカミノルタ、小林製薬、MARUWA、新日鉄住金、大阪製鉄、日立金属、大阪チタニウムテクノロジーズ、フジクラ、ツガミ、ニューフレアテクノロジー、ペガサスミシン製造、小松製作所、アイチコーポレーション、三菱電機、富士電機、マキタ、芝浦メカトロニクス、オムロン、富士通、セイコーエプソン、アンリツ、フォスター電機、日立マクセル、本多通信工業、双信電機、新光電気工業、京セラ、村田製作所、日野自動車、カッパ・クリエイト、三菱鉛筆、三井住友トラスト・ホールディングス、SBIホールディングス、アコム、日立キャピタル、野村ホールディングス、日本取引所グループ、マネックスグループ、ゴールドクレスト、アパマンショップホールディングス、東武鉄道、阪急阪神ホールディングス、日立物流、日本テレビホールディングス、大阪瓦斯、カプコン、SCSK、アイネス、ソフトバンクグループ、不二家など

《米決算発表》

インターナショナル・ペーパー、スキャナ、ダウ・ケミカル、ベーカー・ヒューズ、フォード・モーター、CMEグループ、マスターカード、アマゾン・ドット・コム、ベリサイン、KLAテンコー、アルファベット、ファーストエナジーなど

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