★欧州市場序盤では、米朝間の緊張緩和やNY連銀総裁によるタカ派発言を背景に、前日の流れを引き継いでドルは主要通貨に対して堅調地合いを維持してもみ合い商状となった。金正恩朝鮮労働党委員長がトランプ米政権の出方を見極める姿勢を示したと伝えられ、北朝鮮問題への過度な警戒感の後退を受けたドル買い・円売りが優勢になった。米7月小売売上高などの発表を控え、模様眺めムードのなか、指標の改善期待からジリ高となった。米7月小売売上高が予想を上回ったうえ、前月の数値が大幅に上方修正されたため米長期金利の上昇とともに円売り・ドル買いが先行。米8月NY連銀製造業景気指数が予想より強い内容となったことも相場の支援材料となった。米株式市場が小幅反落に転じ、米長期金利も上げ渋るにつれ、ドルは上昇幅を縮小してもみ合い商状となった。NYダウが持ち直したことや米長期金利が上昇したため円売り・ドル買いがじわりと強まった。

米経済指標が予想を上回りドル買いとなったものの、111.00円近辺では上値の重い展開となった。ただ、下値でも110円半ばでは底堅く推移するなど、方向感の乏しい展開となった。