米国株式市場は反落。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前週末比0.3％安の2265.20で取引を終え、NYダウは0.1％下げて19799.85ドルで取引を終了した。トランプ新大統領が保護貿易主義的な姿勢を示し、企業に対し極めて大規模な国境税を課す方針も示したことなどから、株価の重しとなった。トランプ新大統領は、ＴＰＰを離脱するための大統領令に署名し、自由貿易を尊重する数十年にわたる政策を転換させた。北米自由貿易協定（ＮＡＦＴＡ）についても、再交渉すると宣言した。
ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物３月限は前営業日比47セント（0.88％）安い１バレル＝52.75ドルで取引を終了した。米国の石油リグ稼働数が約３年ぶりの大幅増加となったことを背景に、ＯＰＥＣが減産しても世界的な供給超過の解消は厳しいとの懸念が台頭した。
前日ののOSE225先物3月限ナイトセッション限は、OSE日中取引比60円安の18860円で取引を終え、売買高は2万5712枚だった。CME225先物(円建て)の清算値は、前日のOSE日中比で25円安の18895円、売買高は6万3312枚だった。本日の日経平均は、売りが優勢な展開か。トランプ大統領が、保護主義的な政策を示しTPP離脱に踏み切ったことで先行き不透明感が漂う展開と想定される。為替市場では円相場が１ﾄﾞﾙ＝112円台半ばと昨年11月末以来の水準に上昇していることなどから、輸出関連株全般に売りが先行しやすい地合いだ。

【買い材料】

・日銀のETF買入れによる需給下支え
・中国政府 1000億元のインターネット支援ファンド創設
・自動運転、特区活用で自由に公道実験
・トランプ米大統領、製造業大手首脳と会談　規制緩和・減税を確約

【売り材料】

・トランプ政権への先行き不透明感
・トランプ米大統領、TPP脱退の大統領令に署名
・米国株式市場－小幅反落　政策不透明感が重し
・ＮＹダウ下落（19799.85、-27.40）
・ナスダック下落（5552.94、-2.39）
・欧州株式市場－下落　米国の保護貿易主義的な姿勢を嫌気
・欧州の政治情勢への懸念
・NY原油先物－反落　供給過剰の懸念が圧迫材料（52.75、-0.47）
・NY為替－米保護主義やドル高けん制でドル売り　1ドル112円65 -75銭
・CME225先物は大阪取引所比で下落（18895、-25）
・恐怖指数VIXは11.79、前日比上昇

【その他注目点】

・トランプ米大統領、24日に自動車業界幹部と朝食会
・40年国債入札

・米ＦＲＢ、より速いペースの利上げ必要＝リッチモンド連銀総裁
・米国の関税政策変更には同じ行動で対応＝メキシコ経済相
・ビットコイン対応店急増
・中国の2016年出生率が上昇、二人っ子政策が効果＝当局者

・米債券市場－続伸　米新政権の政策に不透明感
・欧州債－反発　米保護主義を嫌気したリスク回避
・NY金先物－続伸　米政権の政策や不安定な株価を材料視
・CRB指数－小幅続伸　砂糖、天然ガスが上昇　ニッケル、暖房油が下落

《スケジュール》

10:00　　営業毎旬報告(1月20日現在、日本銀行)　　　　
17:00　　日本銀行が保有する国債の銘柄別残高　　　　
17:00　　日本銀行による国庫短期証券の銘柄別買入額　　　　

17:30　　独・製造業PMI(1月)　　
17:30　　独・サービス業PMI(1月)　
17:30　　独・総合PMI(1月)　　
18:00　　欧・ユーロ圏製造業PMI速報値(1月)　　
18:00　　欧・ユーロ圏サービス業PMI速報値(1月)　　
18:00　　欧・ユーロ圏総合PMI速報値(1月)　
20:00　　トルコ・中央銀行が政策金利発表　
21:30　　ブ・経常収支(12月)　　
21:30　　ブ・海外直接投資(12月)　　
23:45　　米・製造業PMI(1月)　　
24:00　　米・中古住宅販売件数(12月)　　

《決算発表》

小松ウオル、両毛シス、ダイハツデ、大江戸温泉、日電産、ＫＡＢＵ．ＣＯＭ、阪急リートなど

《米決算発表》

コーニング、D.R.ホートン、ジョンソン・エンド・ジョンソン、トラベラーズ・カンパニーズ、ベライゾン・コミュニケーションズ、ロッキード・マーチン、キンバリー・クラーク、3M、テキサス・インスツルメンツ・インコーポレーテッド、シーゲイト・テクノロジー、CAなど

場況はTwitterをご参考にしていただければ幸いです。https://twitter.com/fujitomi_8740