米国株式市場は続伸。Ｓ＆Ｐ500種株価指数は前日比29.12ポイント（1.32％）上昇して2241.35で取引を終え、NYダウは297.84ドル（1.55％）高の19549.62ドルで取引を終了した。NYダウとＳ＆Ｐ総合５００種は過去最高値を更新した。ナスダック総合指数は1.14％の上昇。米国株はトランプ米次期大統領が医薬品価格を引き下げると発言したことでヘルスケアセクターが軟調にスタートしたものの、トランプ氏の景気刺激策や法人税減税、規制緩和といった方針を好感して上昇となった。また、欧州市場の主要指数は軒並み続伸。ドイツ銀行が5.40％高、BNPパリバが2.25％高、ナショナル･バンク･オブ･ギリシャが9.78％高など、主力の金融株が軒並み大幅高となった。経営不安が危ぶまれているイタリアのモンテ･デイ･パスキ･ディ･シエナも10.79％高と急騰した。
　ＮＹＭＥＸのＷＴＩ先物１月限は前日比1.16ドル（2.28％）安い１バレル＝49.77ドルで取引を終了した。米ＥＩＡの週間統計で、米石油受け渡し拠点であるオクラホマ州クッシングの原油在庫が2009年１月以降で最大の積み上がりとなったことが嫌気された。
　今晩、ECBの政策委員会が控えている。イタリア国民投票の結果がドラギ総裁の量的緩和にどう影響するかが注目され、資産買入規模の縮小（テーパリング）に関するメッセージをどのようなものか注目される。本日の日経平均は円安基調一服も欧米株高を好感し続伸しそうだ。週末のＳＱも先物の限月乗り換えも順調に進んでおり、市場では波乱はないという見方が広がり、買い安心感につながっている。

【買い材料】

・トランプ政権の「大成長路線」での恩恵期待
・日銀のETF買入れによる需給下支え
・米国株式市場－大幅続伸　主要指数の史上最高値更新が続く
・ＮＹダウ上昇（19549.62、+297.84）
・ナスダック上昇（5393.76、+60.76）
・欧州株式市場－大幅続伸、独DAXは年初来高値更新
・CME225先物は大阪取引所比で上昇（18630、+130）
・海外勢の買い越し基調

【売り材料】

・為替急変リスク
・NY原油先物－続落、10日OPECと非OPECの協議警戒（49.77、-1.16）
・NY為替－ドル弱含み、NY原油と米10年債利回り低下
・恐怖指数VIXは12.22、前日比上昇
・米ヘルスケア株下落　トランプ次期大統領が「薬価を引き下げる」と発言

【その他注目点】

・ECB定例理事会（ドラギ総裁会見）
・30年国債入札
・グッドコムアセットがジャスダックに新規上場

・米債券市場－上昇、原油安で調整入る
・欧州債－上昇、ECB理事会での資産購入プログラム延長
・NY金先物－反発、ドル安や米債利回り低下で
・CRB指数－続落　銀、砂糖が上昇　原油、天然ガスが下落

・米エネルギー省（EIA）週間石油在庫　 2016/12/2 時点
原油 -238.9万バレル （前週 -88.4万バレル）
ガソリン +342.5万バレル（前週 +209.7万バレル）
中間留分（含む暖房油）+250.1万バレル（前週 +495.7万バレル）
原油受け渡し地点オクラホマ州クッシング原油在庫
+378.3万バレル（前週 +241.9万バレル）

・英議会 EU離脱交渉を来年3月末までに開始するとの政府計画を承認

《スケジュール》

08:50　　GDP改定値(7-9月)　　
08:50　　国際収支(10月)　　
08:50　　貸出・預金動向(11月、日本銀行)　　　　
11:00　　東京オフィス空室率(11月)　　　　
13:30　　企業倒産(11月)　　　　
14:00　　景気ウォッチャー調査(街角景気11月調査)　　　　

09:30　　豪・貿易収支(10月)　　
19:30　　ブ・COPOM議事録公表　　　　
21:45　　欧・欧州中央銀行(ECB)政策金利発表、ドラギ総裁が記者会見　
22:30　　米・新規失業保険申請件数(先週)　　　　
23:45　　米・消費者信頼感指数(先週)　　　　
24:00　　米・ミシガン大学消費者信頼感指数(12月)　　
26:00　　米・家計純資産(7-9月)　　　

《決算発表》

アートグリーン、積水ハウス、ストリーム、コーセーアールイ、日ビュホテル、鎌倉新書、シーシーエス、トップカルチャ、トーホー、スバル興、ぎんえい、シーイーシーなど

《米決算発表》

コストコホールセール、クーパー、ブロードコムなど

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