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グローバル製造業PMIとびっくり指数から市場分析!

  • 2018/03/20
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • 欧州タイム

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J.P.モルガン.グローバル製造業PMI(季節調整済)

PMI(購買担当者景気指数)とは、景気の方向性を示す経済指標で速報性の高さから金融市場で注目されている。企業の購買担当者に新規受注や生産、雇用の状況などを聞き取り、景況感についてアンケート調査した結果を指数化したものである。50を判断の分かれ目としてこの水準を上回る状態が続くと景気拡大、逆に50を下回る状態が続くと景気減速を示す。

 

グローバル製造業PMIは、先進国や新興国を含めた世界全体の景気度合いを計る指標として注目されている。

 

昨年17年12月31日54.5がピークとなり景気拡大の勢いが鈍化し、指数は低下し始めた。ただ、3月20日現在でも54.2と分かれ目である50を上回っており、景気拡大は継続している。しかし、NYダウや日経平均株価は景気の拡大の鈍化を嫌気して、その後遅れて下落調整となった。ドル/円に関しては製造業PMIがピークアウトと共に円買いが強まっている。再び円安と株価が上昇するには、グローバル製造業PMIが上昇する必要がありそうだ。

 

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エコノミック・サプライズ指数(びっくり指数)

シティグループが算出しているエコノミック・サプライズ指数(びっくり指数)は、各種経済指標と事前予想との食い違い(かい離幅)を指数化し、ゼロ(予想通り)を挟んで、上下(プラス・マイナス)で示した指数である。雇用や生産などの各種経済指標が事前の市場予想と比べてどうだったかを指数化したもので、実績が予想を上回れば指数は上昇、逆に下回れば下落する仕組みとなっている。

この指数は市場の期待値に対して上回るものが多いのか、それとも下回るものが多いのかを示す指数である。市場の期待値に対して上回る指標が多ければ当然に株価や通貨が高くなりやすい。一方で、市場の期待値を下回り続けると、市場参加者が景気の先行き懸念が生じることから、遅行して株価や通貨などが下落しやすい。

3月20日現在は米国+42.10、欧州▲32.80、日本▲6.70となっている。米国は市場予想を上回る指標の方が多いものの、12月22日以降はピークアウトして下落基調となった。ただ、直近の経済指標は市場予想を上回る指標もあり下げ止まってきた。欧州では、市場の予想を下回る展開が続いており、低下傾向が強まっている。ECBがこのような経済状態でテーパリングに動きにくいことが分かる。日本では、ゼロ近辺を挟んで上下に動いていることから、市場予想に対してほぼ予想通りの展開となっている。

 

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米国のびっくり指数と米ドル/円・NYダウの動向

米ドル/円に関しては、発表された経済指標に対して市場予想を上回ればドルが買われ、下回れば売られる展開になりやすいので連動性が高い。びっくり指数が一旦下げ止まる動きとなってきているので、円高基調もやや鈍化傾向になりやすい。NYダウは指数が下がりだしてから遅行して下落したことが分かるが、指数が横ばいとなってきていることから、NYダウも一時の下落からは持ち直す展開となっている。

 

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欧州のびっくり指数とユーロ/米ドル・DAX指数の動向

欧州のびっくり指数が下げ止まらない状態が続いている。特に対ドルに対してユーロ高となったところから、下げ止まらなくなっている。ユーロ高が欧州経済にボディブローのように効いてきていることが分かる。その中でECBによる早期のテーパリングは更なるユーロ高を招き、再び南欧問題が浮上するような事態を招くリスクがある。DAX指数も、びっくり指数が下げ止まらないうちは下値模索の動きになりやすい。

 

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日本のびっくり指数と米ドル/円・日経225の動向

日本のびっくり指数では、びっくり指数が下落するとリスク回避の円買いになりやすく、欧米の動きとは異なる動きとなりやすい。日本のびっくり指数は欧米よりも早く下落基調となっていたが、NYダウが強い動きとなっていたことで、日経225も底堅い動きとなっていた。しかし、よく見ると、日経225が2万3000円近辺でもみ合いっていた頃びっくり指数が下落基調であった。日本も欧州のように今年に入ってから円高傾向が強まっていることから、びっくり指数が低下すると日経225やリスク選好の円安の重石になりやすい。

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