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イールドスプレッドで9月27日の米国株市場を先取り!

  • 2021/09/25
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、NYダウとS&P500指数は小幅続伸した一方で、ナスダック総合指数は小幅反落する展開になった。金利の上昇や中国恒大のドル建て社債利払いの行方に警戒感がくすぶり、寄り付き後は下落した。しかし、恒大危機の世界金融市場への大きな波及は避けられるとの見方が根強く、下値も限定的となった。8月新築住宅販売件数が予想を上回ったため投資家の回復期待も強まり、押し目からは景気循環株の買いも目立ち、NYダウは上昇に転じた。ハイテク株は売られナスダック総合指数は下落した。一方、長期金利は、22日の米連邦公開市場委員会(FOMC)後に広がった早期の緩和縮小観測が一段と強まり、債券売り(利回りは上昇)を誘った。メスター米クリーブランド連銀総裁やジョージ米カンザスティ連銀総裁のタカ派的な発言も債券売りにつながり、利回りは一時1.4647%前後と7月2日以来の高水準を付けた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数とも割高感は解消されてきている。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与が世界的に普及するなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を支えてきた。ところが、このところの米景気回復基調にピークアウト感のほか、中国大手不動産の恒大集団の経営危機懸念が株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は18.63から17.75へ低下した。再びVIX指数が20を下回ってきたことで、相場が安定化へ向かっている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.290%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・9月23日:▲3.069%⇒9月24日:予想▲3.045%(前日比で縮小:割高)

 

9月24日のNYダウは小幅続伸したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.290%から▲0.245%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.181%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.057%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.496%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.972%下回った。NYダウは、中国当局が暗号資産の取引を禁止したことで関連株が下落したほか、決算や見通しが嫌気されたナイキが下落したものの、エネルギー、金融、資本財などの景気敏感株や旅行関連株が幅広く上昇した。ただ、週初の大幅安の原因となった中国恒大集団のデフォルト懸念は払しょくされておらず、上値も重かった。米連邦公開市場委員会(FOMC)後の2日間で845ドル上昇したNYダウは33.18ドル高(+0.10%)と小幅ながら3日続伸した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.776%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・9月23日:▲2.992%⇒9月24日:予想▲2.966%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が小幅続伸したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.776%から+0.190%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.903%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.036%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.213%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.533%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.256%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.775%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・9月23日:▲1.600%⇒9月24日予想▲1.581%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQが小幅反落した一方で、米長期金利が上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.775%から▲0.194%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.598%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.802%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.917%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.222%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.513%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇した一方で、株価が小幅反落したものの前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.5%台後半までスプレッドが縮小してきた。2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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