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イールドスプレッドで9月1日の米国株市場を先取り!

  • 2021/09/01
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数の全てで下落する展開になった。前週末のパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演を受けて米金融緩和の早期縮小観測が後退する中、買いが入ったものの、月末の利食い売りが優勢になると一時100ドル超下落した。低調な米経済指標も相場の重石となった。市場では『週末の8月米雇用統計に関心が向かう中、売買が交錯した』との声が聞かれた。一方、長期金利は、低調な米経済指標を手掛かりに買いが先行したものの、週末の8月米雇用統計を前にポジション調整目的の売りが強まると下げに転じた。欧州中央銀行(ECB)によるパンデミック緊急購入プログラム(PEPP)早期終了の思惑から、欧州債相場が下落した影響も受けた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数とも割高感は解消されてきている。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与が世界的に普及するなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を支えてきた。ところが、このところの米景気回復基調にピークアウト感が株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は16.19から16.48へ上昇した。VIX指数が20下回っていることで、相場は安定化してきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.291%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・8月30日:▲3.124%⇒8月31日:予想▲3.103%(前日比で縮小:割高)

 

8月31日のNYダウが続落した一方で、米長期金利が大きく上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.291%から▲0.188%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.123%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.999%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.438%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.914%下回った。NYダウは、月末の取引となったこの日は狭いレンジでもみ合った。NYダウは39.11ドル安(-0.11%)と小幅に続落したが、月間では1.22%高と2カ月続伸した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.774%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・8月30日:▲3.075%⇒8月31日:予想▲3.053%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が反落した一方で、米長期金利が大きく上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.775%から+0.278%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.816%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.949%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.126%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.446%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.169%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.775%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・8月30日:▲1.687%⇒8月31日予想▲1.660%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQが反落した一方で、米長期金利が大きく上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.775%から▲0.115%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.519%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.723%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.838%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.143%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.434%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大きく上昇した一方で、株価が小幅反落したものの前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.6%台半ばまでスプレッドが拡大してきた。そのため、割高感はだいぶ薄れてきた。しかし、米長期金利の上昇やネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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