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イールドスプレッドで8月2日の米国株市場を先取り!

  • 2021/07/31
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数全てで下落する展開になった。中国テクノロジー株の下落を受けた警戒感や疾病対策センター(CDC)が新型コロナウイルス変異株『デルタ』に水ぼうそう並みの感染力があり、従来のコロナウイルスよりも重症化する可能性を警告したため回復への警戒感も再燃し、寄り付き後は下落した。また、アマゾン・ドット・コムが発表した4-6月期決算では売上高が11四半期ぶりに市場予想を下回ったほか、7-9月期の業績も伸び率が低下するとの見通しを示した。同社株が8%近くの急落となり投資家心理が悪化すると、主力ハイテク株に売りが波及した。月末で、利益確定の売りも目立ち、終日軟調に推移した。一方、長期金利は、米国株相場の下落を受けて、相対的に安全資産とされる米国債に買い(利回りは低下)が入った。市場では『月末を迎えて、機関投資家が保有する債券の平均残存年限を長期化するための買いを入れた』との指摘もあった。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数とも割高感は解消されてきている。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与が世界的に普及するなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を支えてきた。ところが、このところの米景気回復基調にピークアウト感が株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は17.70から18.24へ上昇した。VIX指数は20を下回る展開になっており、株価は下落したもののリスク回避の動きが後退して相場安定の動きになっている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.292%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月29日:▲3.200%⇒7月30日:予想▲3.265%(前日比で拡大:割安)

 

7月30日のNYダウが反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.292%から▲0.027%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.961%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.837%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.276%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.752%下回った。NYダウは、アマゾン株の大幅安や、月末の持ち高調整、コロナウイルス・デルタ株の感染拡大が重石となったが、インフレ指標が市場予想ほど過熱せず、緩和的金融政策の長期化見通しが一定の支えとなった。NYダウは149.06ドル安(-0.42%)で終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.771%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・7月29日:▲3.110%⇒7月30日:予想▲3.180%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500は反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.771%から+0.409%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.689%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲0.822%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲0.999%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.319%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.042%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.776%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・7月29日:▲1.707%⇒7月30日予想▲1.775%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQが反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.776%から▲0.001%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.404%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.608%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.723%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.028%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.319%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が低下したうえ、株価も反落したことで前日比で拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.7%台後半までスプレッドが拡大してきた。そのため、割高感はだいぶ薄れてきた。しかし、米長期金利の上昇やネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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