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イールドスプレッドで7月15日の米国株市場を先取り!

  • 2021/07/15
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、NYダウとS&P500指数は小幅反発した一方で、ナスダック総合指数は小幅続落する展開になった。6月生産者物価指数(PPI)が予想を上回ったものの、連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長の下院金融サービス委員会での証言を控え、金融緩和策を当面維持することが示唆されるとの憶測に寄り付き後は上昇した。証言で、インフレリスクに対する時期尚早の対処を警告するなど、ハト派姿勢が確認され、NYダウは終日堅調に推移した。ただ、米長期金利の低下で金融株が売られたほか、原油安でエネルギー株が下げたため上値は重かった。指数はマイナス圏に沈む場面もあった。一方、長期金利は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の議会証言を受けて、金融緩和の早期縮小観測が後退すると債券買い(利回りは低下)が優勢となった。 今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数とも割高感は幾分解消されてきている。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与が世界的に普及するなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を支えてきた。ところが、このところの米景気回復基調にピークアウト感が株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は17.12から16.33へ低下した。再びVIX指数が低下傾向になってきたことで、相場は安定化してきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.293%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月13日:▲2.887%⇒7月14日:予想▲2.959%(前日比で拡大:割安)

 

7月14日のNYダウが小幅反発した一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.293%から▲0.334%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.267%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.143%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.582%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.058%下回った。NYダウは、前日の6月消費者物価指数に続いて6月生産者物価指数も市場予想を上回る強い結果となりインフレ高進が懸念されたものの、パウエルFRB議長が議会証言でインフレは一時的とし、緩和的金融政策を継続するとしたことで長期金利が低下。米10年債利回りは前日比7bp以上低下し、再び1.35%を下回った。NYダウも44.44ドル高(+0.13%)と小幅反発した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.770%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・7月13日:▲2.818%⇒7月14日:予想▲2.890%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500は小幅反転した一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.770%から+0.120%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.979%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.112%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.289%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.609%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.332%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.776%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・7月13日:▲1.424%⇒7月14日予想▲1.507%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQが小幅続落したうえ、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.776%から▲0.269%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.672%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.876%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.991%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.296%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.587%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅上昇した一方で、株価は小幅に下落したものの前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.5%台前半まで縮小して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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