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イールドスプレッドで7月14日の米国株市場を先取り!

  • 2021/07/14
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数全てが上昇する展開になった。6月の消費者物価指数(CPI)が予想を上回ったため、インフレ高進への警戒感から寄り付き後は下落した。史上最高値付近からの利益確定売りなども目立ち、終日軟調に推移した。航空機のボーイングはこの日、中型機『787』の機体の一部に改修が必要な構造問題が見つかったと発表。米連邦航空局(FAA)と協議し、改修作業のため一時的に生産ペースを引き下げるとした。同社株が4%超下落し、1銘柄でダウ平均を63ドル程度押し下げた。取引開始前に4-6月期決算を発表したゴールドマン・サックスとJPモルガン・チェースも1%超下げた。一方、長期金利は、6月米消費者物価指数(CPI)が予想を大きく上回る内容だったことが分かると債券売り(利回りは上昇)が先行したものの、特定品目の価格が急騰した影響が大きく『インフレ加速が長期化するとの懸念は強まらなかった』として、その後は買い戻し(利回りは低下)が優勢となった。ただ、NY午後に実施された米30年債の入札が低調だったことが伝わると一転売りが膨らんだ。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数とも割高感は幾分解消されてきている。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与が世界的に普及するなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を支えてきた。ところが、このところの米景気回復基調にピークアウト感が株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は16.17から17.12へ上昇した。VIX指数は上昇したものの、20を下回っていることから過度なリスク回避の動きにはなっていない。

 

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.293%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・7月12日:▲2.915%⇒7月13日:予想▲2.871%(前日比で縮小:割高)

 

7月13日のNYダウが反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.293%から▲0.422%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.355%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.231%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.670%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.146%下回った。NYダウは、6月消費者物価指数(CPI)の上振れを受けて長期債利回りが上昇したことが嫌気されたほか、市場予想を上回る決算を発表したJPモルガン・チェースなどの金融株の下落も相場の重石となった。前日に一時、史上初の35000ドルを付けたNYダウは107.39ドル安(-0.31%)と3日ぶりに反落した。ビザ、マイクロソフトが1%超上昇したものの、航空機の生産縮小が嫌気されたボーイングが4%超下落したほか、キャタピラー、JPモルガン・チェース、ゴールドマン・サックスが1%超下落し、NYダウを押し下げた。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.770%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・7月12日:▲2.850%⇒7月13日:予想▲2.807%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500は下落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.770%から+0.037%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.062%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.195%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.372%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.692%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.415%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.776%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・7月12日:▲1.475%⇒7月13日予想▲1.429%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQが下落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.776%から▲0.347%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.750%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.954%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.069%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.374%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.665%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅上昇した一方で、株価は小幅に下落したものの前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.4%台前半まで縮小して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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