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イールドスプレッドで7月1日の米国株市場を先取り!

  • 2022/07/01
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数は全て下落する展開になった。消費や製造業の鈍化を示す経済指標を受けた売りに、寄り付き後は下落した。高級家具販売RHの再三にわたる見通し引き下げも消費鈍化懸念を強め、景気後退懸念が一段の売り圧力となった。同時に、コアPCE価格指数が予想を下回りインフレのピーク達成感が強まったため、米連邦準備制度理事会(FRB)の大幅な利上げ観測が弱まり金利低下を受けて、主要株式指数は引けにかけて下げ幅を縮小した。四半期末の機関投資家の資産配分見直しに伴う資金流入への期待が相場を下支えしたため、49ドル安前後まで下げ渋る場面があった。一方、長期金利は、5月米個人消費支出(PCE)が予想を下回ったことを受けて米景気の減速懸念が高まると、相対的に安全資産とされる米国債に買い(利回りは低下)が入った。市場では『月末・期末の機関投資家による保有債券の残存年限を長期化するための買いが入った』との声も聞かれた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が低下したうえ、主要三指数も下落したことで、イールドスプレッドは主要三指数は全てで拡大した。全般割高感はやや後退したものの、上値追いよりも下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は28.16から28.71へ上昇した。ただ、VIX指数は20台後半で推移していることで、米国株は不安定な動きが継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.243%

・直近イールドスプレッド縮小: 21/1/11-▲2.611%、22/4/19-▲1.713%

                22/6/6-▲2.009%、22/6/27-▲2.030%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・6月29日:▲2.219%⇒6月30日:予想▲2.345%(前日比で拡大:割安)

 

6月30日のNYダウは反落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.243%から▲0.898%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.881%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.757%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.196%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.672%下回った。NYダウは、米5月個人消費支出や米6月シカゴPMIが予想を下回ったことで景気後退懸念が高まった。米連邦準備理事会(FRB)がインフレ指標として注目する米5月コア個人消費支出(PCE)価格指数は前年比+4.7%となり、市場予想の+4.8%や4月の+4.9%を下回ったものの、依然として1980年以来の高い水準にとどまったことでインフレ高進懸念も続いた。NYダウは朝方に一時597.44ドル安まで下落後、253.88ドル安(-0.82%)と下落幅を縮小して終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.774%

・直近イールドスプレッド縮小: 21/1/11-▲2.320%、22/4/19-▲1.989%

               22/6/6-▲2.329%、22/6/27-▲2.461%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・6月29日:▲2.696%⇒6月30日:予想▲2.830%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500が4日続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.774%から+0.056%と平均値より下方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.039%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.172%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.349%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.669%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.392%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.742%

・直近イールドスプレッド縮小:21/1/11-▲1.066%、22/4/19-▲0.513%

              22/6/8-▲0.716%、22/6/27-▲0.738%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・6月29日:▲0.973%⇒6月30日予想▲1.111%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQは4日続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲1.742%から▲0.631%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.068%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.272%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.387%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.692%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.983%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が低下したうえ、株価も続落したことで前日比で拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.1%台前半で推移していることで、割高感が継続している。2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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