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イールドスプレッドで5月9日の米国株市場を先取り!

  • 2019/05/09
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

5月8日(水)の米国3市場は、NYダウ:2.24ドル高の25,967.33ドル、S&P500:4.63ポイント安の2,879.42ポイント、NASDAQ:20.43ポイント安の7,943.31とNYダウがわずかに上昇したものの、S&P500とNASDAQは続落した。一方、米長期金利は、2.481%へ上昇(価格は低下)した。『7日付けPERと株価から逆算』して5月8日付け予想PER計算すると、NYダウ:17.22倍、S&P500:17.57倍、NASDAQ:24.63倍と、NYダウは前日PERと変わらずだったが、S&P500とNASDAQは前日PERは低下した。2011年4月21日以降の平均値は、NYダウ:15.03倍、S&P500:16.61倍、NASDAQ:21.81倍で現在3指数とも大幅に上回っている。このPERを基に8日付けのイールドスプレッドを算出すると、NYダウ:▲3.326%、S&P500:▲3.211%、NASDAQ:▲1.579%と、三指数ともにイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。株価は軟調地合いであったが、米長期金利が上昇したことで、イールドスプレッドは縮小した。

米長期国債金利は、中国が米国との通商交渉に前向きとの報道が伝わると売りが先行した。また、低調な10年債入札も相場の重石となった。

 

昨年12月3日の高値時のイールドスプレッドを参考にする。12月3日に戻り天井となり下落基調となった。NYダウ:▲3.069%、S&P500:▲2.731%、NASDAQ:▲1.198%だった。また、4月25日のNYダウのイールドスプレッドは12月3日より縮小し▲3.048まで縮小した。

 

8日(水)のNYダウの予想イールドスプレッドは前日▲3.350%⇒▲3.326%となり縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日の直近割安となったイールドスプレッドの▲4.226%から0.900%に拡大(米国株に割高感)している。また、12月3日の戻り天井となった12月3日の▲3.069から0.257%に縮小してきている。NYダウは、米中貿易摩擦の激化懸念から売りが先行したものの、中国が米国との通商交渉に前向きとの報道が伝わると一転上昇した。NYダウは一時150ドル超上げた。ただ、中国側は米国が関税を引き上げた場合、必要な対抗処置を取ると表明するなど、明日から始まる米中高官協議の行方を見極めたいとの思惑から、寄付き後から揉み合う展開となった。その後は緩やかに上昇したものの、引けにかけて下落した。取引終了にかけてはポジション調整の売りが出て急速に伸び悩んだ。VIX指数は19.32から19.40へ上昇した。

 

S&P500の予想イールドスプレッドは前日▲3.225%⇒▲3.211%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲3.869%から0.658%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の2.731%から▲0.480%へ縮小してきている。

 

NASDAQの予想イールドスプレッドは、前日▲1.593%⇒▲1.579%となり、イールドスプレッドは縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。1月3日のイールドスプレッド▲2.179%から0.600%に拡大してきている。また、12月3日の戻り天井の▲1.198%から▲0.381%へ縮小してきている。

 

テクニカル的には、NYダウは、75日SMAの25,814ドルがサポートとして意識されている。一方で、5日SMAの26,236ドルが下向きとなっており、レジスタンスとして意識され、本日も75日SMAの攻防となる可能性が高い。一目均衡表では、雲の上限がサポートとなりつつ、先行スパン2の25,951ドルの攻防となっている。上値では転換線と基準線がレジスタンスとして意識される。

 

S&P500は、サポートとして意識されていた25日SMAの2,909ポイントを下抜けたことで、一転してレジスタンスとして意識されている。下値では75日SMAの2,812ポイントが意識される。一目均衡表では、相場の方向性を示す基準線を下抜けしたものの、はわずかに上向きを維持している。下値では先行スパン2が位置する2,838ポイントが意識される。

 

NASDAQも、サポートとして意識されていた25日SMAの8,019ポイントを下抜けしてきたことで、下落基調となっている。下値では75日SMAの7,659ポイントが意識されるが、かなりかい離が開いていることから、そこまで下落するかは不透明感がある。一目均衡表では、基準線を下抜けしてきたことで、先行スパン2が位置する7,745ポイントが下値の節目となりやすい。

 

ストキャスティクス(パラメータ:14、5、3、20、80)では、三指数ともに%DがSlow%Dを下抜けており、下押しの勢いが強まっている。売られ過ぎまで距離があることからしばらくは弱い展開が続く可能性がある。

 

2011年4月21日以降のイールドスプレッドの平均値のNYダウ:4.253%、S&P500:3.546%、NASDAQ:2.016%も下落時の節目となりやすい。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していきますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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