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イールドスプレッドで5月27日の米国株市場を先取り!

  • 2022/05/27
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数は全て続伸する展開になった。前日の流れを引き継ぎ、寄り付きから上昇した。FOMC議事要旨が想定内の内容で連邦準備制度理事会(FRB)による積極的な利上げへの懸念が和らいだことに加え、インフレのピークアウトへの期待も相場のサポート材料となった。百貨店大手のメ―シーズなどの小売企業が相次いで市場予想を上回る四半期決算・見通しを発表したことで消費関連銘柄が上昇し、相場を押し上げ一時650ドル超高まで上げ幅を広げる場面も見られた。引けにかけて上げは一服したが、NYダウ・ナスダックともに終日堅調に推移した。一方、長期金利は、米国株式相場の上昇を受けて、安全資産とされる米国債には売り(利回りは上昇)が出た。もっとも、7年債入札の結果が『好調だった』と受け止められると次第に買い戻し(利回りは低下)が進んだ。また、機関投資家からは月末に向けて保有債券の年限長期化を目的とする買いが観測された。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利はほぼ横ばいだった一方で、三指数が続伸したことでイールドスプレッドは全て縮小した。そのため、イールドスプレッドの割高感が若干強まった。全般割高感が強まっていることから、上値追いよりも下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は28.37から27.50へ小幅に低下した。VIX指数は低下したものの20台後半で推移していることから、米国株は不安定な動きは継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.251%

・直近イールドスプレッド縮小:20/10/12-▲2.847%、 21/1/11-▲2.611%

                21/10/21-▲2.758%、22/4/19-▲1.713%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・5月25日:▲2.424%⇒5月26日:予想▲2.349%(前日比で縮小:割高)

 

5月26日のNYダウは続伸した一方で、米長期金利はほぼ変わらずだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.251%から▲0.902%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.877%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.753%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.192%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.668%下回った。NYダウは、メーシーズなどの小売り株の決算が好感され、センチメントの改善が続いた。弱い見通しを発表した半導体のエヌビディアは朝方に5%超下落したが、多くのアナリストが投資判断を『バイ』で据え置き、データセンター事業の成長性を高く評価したことで5%超上昇して終了した。前週まで8週続落したNYダウは、653ドル高まで上昇し、516.91ドル高(+1.61%)の32637.19ドルと5日続伸して終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.776%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/10/12-▲2.664%、20/12/08-▲2.666%

               21/1/11-▲2.320%、22/4/19-▲1.989%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・5月25日:▲2.828%⇒5月26日:予想▲2.724%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が続伸した一方で、米長期金利はほぼ変わらずだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.776%から▲0.052%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.145%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.278%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.455%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.775%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.498%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.749%

・直近イールドスプレッド縮小:21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

              21/11/23-1.299%、22/4/19-0.513%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・5月25日:▲1.274%⇒5月26日予想▲1.1.74%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは続伸した一方で、米長期金利はほぼ変わらずだったことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲1.749%から▲0.575%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.005%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.209%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.324%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.629%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.920%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利がほぼ変わらずだった一方で、株価が続伸したことで前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.1%台後半まで縮小したことで、割高感が強まった。2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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