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イールドスプレッドで5月20日の米国株市場を先取り!

  • 2022/05/20
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数の全てで続落する展開になった。米小売り大手の低調な決算が相次いだことを受けて、インフレが企業収益の重荷になるとの懸念が強まった。この日発表の米経済指標が軒並み予想を下回ったことも相場を押し下げ、一時470ドル超下落した。もっとも、前日に今年最大の下落を記録した反動で押し目買いなどが入ると、指数はプラス圏を回復する場面もあった。一方、長期金利は、インフレが世界経済や企業業績に及ぼす悪影響が懸念されて、投資家心理が悪化した。相対的に安全資産とされる米国債に買い(利回りは低下)が集まった。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が低下したうえ、三指数全てで続落したことから全ての指数でイールドスプレッドは拡大した。イールドスプレッドの割高感はやや後退した。全般割高感が強まっていることから、上値追いよりも下押し調整的な動きに注意が必要である。イールドスプレッドでは、米長期金利の動向が重要なポイントになる。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まっていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。また、ウクライナ情勢の緊迫化が続くなか地政学リスクから株価が売られやすい。米国株のVIX指数は30.96から29.35へ低下した。VIX指数は低下したものの20台後半で推移していることから、米国株は不安定な動きは継続しやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.253%

・直近イールドスプレッド縮小:20/10/12-▲2.847%、 21/1/11-▲2.611%

                21/10/21-▲2.758%、22/4/19-▲1.713%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・5月18日:▲2.368%⇒5月19日:予想▲2.453%(前日比で拡大:割安)

 

5月19日のNYダウは続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.253%から▲0.800%平均値より上方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.773%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.649%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲2.088%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.564%下回った。NYダウは、前日に急落したことで自律反発が期待されたものの、インフレ抑制のために米連邦準備理事会(FRB)が積極的な金融引き締め姿勢を維持していることで、将来の景気後退懸念が引き続き米国株の上値を圧迫した。前日に1164ドル安と2020年6月以来の急落となったNYダウは236.94ドル安(-0.75%)と続落した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.776%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/10/12-▲2.664%、20/12/08-▲2.666%

               21/1/11-▲2.320%、22/4/19-▲1.989%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・5月18日:▲2.747%⇒5月19日:予想▲2.825%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500が続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.776%から+0.049%と平均値より下方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.044%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.177%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.354%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.674%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.397%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.750%

・直近イールドスプレッド縮小:21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

              21/11/23-1.299%、22/4/19-0.513%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・5月18日:▲1.141%⇒5月19日予想▲1.196%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQは続落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲1.751%から▲0.555%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.983%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.187%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.302%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.607%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.898%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が低下したうえ、株価も続落したことで前日比で拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いが続いている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.1%台後半まで拡大したことで、若干割高感が後退した。ただ、2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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