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イールドスプレッドで3月5日の米国株市場を先取り! 株価下落でも長期金利上昇でスプレッドは縮小!

  • 2021/03/05
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数ともに続落する展開になった。追加経済対策の速やかな成立期待に加え予想を小幅下回った先週分新規失業保険申請件数を受けて寄り付き後堅調に推移した。しかし、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が討論会でインフレ圧力の高まりに懸念を示さず、長期金利上昇の抑制策にも言及しなかったため、米長期金利が急伸した。高PER(株価収益率)で相対的に割高感が意識されやすいハイテク株中心に売りが広がった。指数は一時720ドル超下げる場面があった。一方米長期金利は、パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が討論会でインフレ圧力の高まりに懸念を示さず、長期金利上昇の抑制策にも特に言及しなかったため、失望売り(利回りは低下)が広がった。10年債利回りは一時1.5675%前後まで上昇した。 今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数ともかなり割高感が残っており、リスク回避の材料が出ると下落しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与で有効性が実証されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。ただ、米長期金利の上昇が止まらないことから、市場に警戒感が強まっている。米FRBが長期金利の上昇に懸念を示すまでは上昇基調が続く可能性があり、株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は26.67から28.57へ上昇した。VIX指数がえ28半ばで推移していることで不安定な値動きが継続しやすい。20を割れるまでは不安定な動きが継続する。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.311%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・3月3日:▲2.953%⇒3月4日:予想▲2.924%(前日比で縮小:割高)

 

3月4日のNYダウは続落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.311%から▲0.387%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.302%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.178%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.617%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.093%下回った。NYダウは、パウエルFRB議長の発言を受けて長期金利が上昇したことで、ハイテク・グロース株を中心に幅広い銘柄が下落した。米10年債利回りは1.567%と前日比約10bp上昇した。NYダウは一時722ドル安まで下落し、345.95ドル安(-1.11%)で終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.773%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・3月3日:▲2.856%⇒3月4日:予想▲2.837%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500は続落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.773%から+0.064%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.032%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.165%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.342%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.662%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.385%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.791%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・3月3日:▲1.409%⇒3月4日予想▲1.393%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは続落した一方で、米長期金利も大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.791%から▲0.398%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.786%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.990%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.105%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.410%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.701%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅上昇した一方で、株価は続落したものの縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQのイールドスプレッドは、▲1.3%台後半まで縮小して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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