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イールドスプレッドで3月31日の米国株市場を先取り!

  • 2021/03/31
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数全てで下落する展開となった。バイデン大統領が予定しているインフラ計画の詳細発表を控え、景気回復期待と同時に財政赤字の拡大を織り込み長期金利が14カ月ぶり高水準に達したため、警戒感から寄り付き後は下落した。また、連日で過去最高値を更新していたこともあり、高値警戒感から利益確定目的の売りが出た。米長期金利の上昇を警戒し、ハイテク株に売りが集まったことも指数の重石となった面がある。一方、米長期金利は、米景気回復への期待から売りが先行した。10年債利回りは一時1.77%と約12カ月ぶりの水準まで上昇する場面もあった。もっとも、その後は月末・期末を控えて持ち高調整目的の買い戻し(利回りは低下)が入り、債券相場は引け前に上昇に転じた。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数ともかなり割高感が残っており、リスク回避の材料が出ると下落しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与が世界的に普及するなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。ただ、米長期金利の上昇が止まらないことから、市場に警戒感が強まっている。米FRBが長期金利の上昇に懸念を示すまでは上昇基調が続く可能性があり、株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は20.74から19.61へ低下した。S&P500指数は下落したものの、VIX指数が再び20割れ低下してきたことで市場は安定してきている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.306%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・3月29日:▲2.572%⇒3月30日:予想▲2.589%(前日比で拡大:割安)

 

3月30日のNYダウは反落したうえ、米長期金利もわずかに低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.306%から▲0.717%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.637%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.513%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.952%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.428%下回った。NYダウは、長期金利の上昇を受けた主力ハイテク株の下落が重しとなった。前日に史上最高値で終了したNYダウは104.41ドル安(-0.31%)と4日ぶりに反落した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.772%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・3月29日:▲2.497%⇒3月30日:予想▲2.513%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500は続落したうえ、米長期金利も小幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.772%から▲0.259%と平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.356%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.489%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.666%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.986%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.709%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.787%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・3月29日:▲1.214%⇒3月30日予想▲1.222%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQは続落したうえ、米長期金利もわずかに低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.787%から▲0.565%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.957%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.161%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.276%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.581%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.872%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利がわずかに低下したうえ、株価も続落したことで拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.2%台前半まで縮小して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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