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イールドスプレッドで3月27日の米国株市場を先取り!

  • 2020/03/27
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数ともに大幅上昇した一方で、米長期金利は低下したが、イールドスプレッドは前日比で三指数ともに大幅縮小(米国10年債金利に対して前日比で米国株は割高)した。三指数とともにイールドスプレッドが大幅縮小したものの、売られ過ぎ割安感は残っている。各国中央銀行が利下げや量的緩和、さらに大規模な財政政策などの動きはあり、過度なリスク回避の動きが後退した買いが継続した。しかし、今回のリスク回避の動きは新型コロナウイルスの感染拡大や原油急落にある。そのため、利下げや量的緩和、財政政策などを実施しても市場の不安は一時的なものになりやすい。まずは、感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチンが開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続く。また、原油価格も下げ止まると安心感が出てくる。また、景気後退は避けられないほか、どの程度速やかに救済資金が消費者や企業に供給されるかなどに不透明感もあるため、一方的な戻りにもなり難い。VIX指数は61.00とかなり高い水準にあることから、しばらくはボラタイルな動きが続きやすい。

 

NYダウは、5日SMAのほか10日SMAの20,682ドルも上向きになってきたため、短期的上昇基調が継続している。そのため、5日SMAと10日SMAがサポートラインとして意識される。上値では下向きの25日SMAの23,772ドルが一旦の上値目処として意識される。ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)は、低位で%DとSlow%Dが底這いから緩やかに上向きとなっているため、戻り基調の継続が期待される。ただ、本日は週末ということや、リスク回避の動きが強くネガティブな材料に反応しやすい地合いとなっている。一方、好材料が出てくると、割安感が強いだけに一気に上昇基調となり上下に大きく振れやすい地合いが継続している。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲5.190%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・3月25日:▲5.225%⇒3月26日:予想▲4.879%

 

3月26日のNYダウが大幅続伸した一方で、米長期金利は低下したがイールドスプレッドは前日比で大幅縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲5.190%から▲0.311%平均値よりかい離していることで割高になっている。19年1月3日の大底▲4.226%を+0.653%上回っている。19年8月5日の大底▲4.102%を+0.777%上回っている。20年2月28日の大底4.541%と+0.338%上回っている。20年3月23日の6.017%から▲1.138%かい離した。

 

NYダウが大幅続伸したことで株式益利回りは低下した。一方、米長期金利は低下したがイールドスプレッドは前日比で大幅縮小した。米国債券に対してNYダウが前日比で割高となった。前日比ではNYダウを買うよりも米国債券を買う方が良いことになる。新型コロナウイルスに対処する2兆ドルの米景気刺激策が近く成立するとの期待から幅広い銘柄に買いが入った。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が追加緩和の可能性に言及したことも投資家心理の改善につながり、一時1400ドル近く上げた。なお、市場では米新規失業保険申請件数が300万件を超え過去最多となったことについて、既に相当程度織り込まれていたことで『おかしな話だがこの指標は無視されてしまったようだ』との声が聞かれた。 VIX指数は63.95から61.00へ低下した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲4.636%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

               20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・3月25日:▲5.405%⇒3月26日予想▲5.059%

 

S&P500が大幅続伸した一方で、米長期金利は低下したがイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲4.636%から+0.423とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を+1.190%上回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を+1.057%上回った。19年8月15日の▲4.179%を+0.880%上回った。20年2月28日の大底4.499%まで+0.560%上回った。20年3月23日の6.222%から▲1.163%かい離した。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.963%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・3月25日:▲3.486%⇒3月26日予想▲3.277%

 

NASDAQは大幅上昇した一方で、米長期金利は低下したがイールドスプレッドは前日比で小幅縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲2.963%から+0.314%とかい離が逆転していることで割安になっている。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては+1.098%上回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して+0.894%上回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して+0.779%上回った。20年2月28日の大底2.803%まで+0.474%上回った。20年3月16日の▲4.094%から▲0.817%かい離した。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。NASDAQ市場は上昇したが米長期金利は低下したがイールドスプレッドは大幅縮小した。そのため、過度な割安感が払しょくされつつある。ただし、未だに過去のイールドスプレッドを上回っていることで割安感が残っている。そのため、新型コロナウイルスの感染などのポジティブな報道があると、引き続き急速な戻り基調となりやすい。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数ともに上昇した一方で、米長期金利は低下したが三指数ともに前日比で大幅縮小した。パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が追加緩和の可能性に言及したことで投資家心理の改善につながり大幅に続騰した。新型コロナウイルスによる景気後退懸念が根強いことから、先行き経済指標に株価や米長期債金利が上下に振れる展開が予想される。ウイルス感染報道や米中貿易交渉、中東情勢、英国のブレグジットなどの報道で市場は上下に振れやすい状況が続いている。イールドスプレッドは大幅縮小したものの、売られ過ぎによる割安感は残っている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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