フジトミ証券株式会社は投資サービスをはじめ、保険・環境関連サービスをご提供致します。

株式・FX・商品情報

マーケット情報

株式・FX・商品情報

イールドスプレッドで3月23日の米国株市場を先取り!

  • 2021/03/23
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、NYダウとS&P500指数は下落した一方で、ナスダック総合指数は反発する展開となった。しかし、長期金利の上昇を受けて、イールドスプレッドはまちまちの展開になった。アラスカ州で開催された米中外交トップ会談で、米中の対立が露呈し警戒感から寄り付き後に下落した。米連邦準備理事会(FRB)が米銀行の自己資本比率に影響する『補完的レバレッジ比率(SLR)』の特例措置を延長せず、予定通り3月末で終了すると発表すると、投融資への影響が警戒されて、ゴールドマン・サックスなど銀行株が下落した。『米当局はデビットカード決済を巡る反競争的行為の疑いでビザを調査している』と伝わり、同社株が6%超下落したことも相場の重石となった。一方、押し目からの買いにハイテクは持ち直し、ナスダック総合指数は堅調推移となった。一方米長期金利は、米連邦準備理事会(FRB)が米銀行の自己資本比率に影響する『補完的レバレッジ比率(SLR)』の特例措置を延長せず、予定通り3月末で終了すると発表すると、銀行による国債の売り(利回りは上昇)が出るとの懸念が高まった。10年債利回りは一時1.7477%前後まで上昇する場面があった。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数ともかなり割高感が残っており、リスク回避の材料が出ると下落しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与で有効性が実証されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。ただ、米長期金利の上昇が止まらないことから、市場に警戒感が強まっている。米FRBが長期金利の上昇に懸念を示すまでは上昇基調が続く可能性があり、株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は21.58から20.95へ低下した。VIX指数は、20割れまで低下してくると市場は安定基調になりやすい。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.308%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・3月19日:▲2.646%⇒3月22日:予想▲2.661%(前日比で拡大:割安)

 

3月22日のNYダウは反発した一方で、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.308%から▲0.647%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.565%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.441%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.880%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.356%下回った。NYダウは、長期金利の低下を好感したハイテク・グロース株の上昇が相場をけん引した。また、先週1.75%まで上昇した米10年債利回りは1.69%台に低下し、アップル、マイクロソフト、テスラ、ネットフリックスなどの主力ハイテク株が軒並み2%超上昇した。バイデン米大統領が3兆ドルの巨額インフラ投資を検討と報じられたこともセンチメントの改善につながった。NYダウが103.23ドル高(+0.32%)とともに3日ぶりに反発した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.772%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・3月19日:▲2.543%⇒3月22日:予想▲2.543%(前日比で変わらず)

 

S&P500は反発した一方で、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で変わらず(米国10年債金利に対して米国株は前日比変わらず)だった。平均値の▲2.772%から▲0.229%と平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.326%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.459%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.636%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.956%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.679%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.788%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・3月19日:▲1.166%⇒3月22日予想▲1.160%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは反発した一方で、米長期金利は低下したもののイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.788%から▲0.628%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲1.019%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.223%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.338%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.643%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.934%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が低下した一方で、株価は続伸したことで縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.1%台半まで縮小して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

新規口座開設キャンペーン開催中

コンサルタント取引限定キャンペーン1

コンサルタント取引限定キャンペーン2

一覧へ戻る

各種資料請求・WEBセミナー