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イールドスプレッドで3月19日の米国株市場を先取り!

  • 2021/03/19
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数ともに全て下落する展開となった。しかし、長期金利の大幅上昇を受けて、イールドスプレッドはまちまちの展開になった。米国とロシアの対立悪化、バイデン政権がより強硬な姿勢で臨むとされるアラスカ州での米中外交トップ会談を控えた地政学的リスクへの懸念に寄り付き後は下落した。しかし、前日の米連邦公開市場委員会(FOMC)金利見通しで、2023年末まで事実上のゼロ金利政策が続くとの予想が据え置かれると、金融緩和策が当面継続されるとの安心感が広がり、株式への買いが優勢となった。NYダウは一時210ドル超上昇し、取引時間中の史上最高値を更新した。ただ、米長期金利が1年2カ月ぶりの高水準に上昇したことで、相対的な割高感が意識されやすいハイテクなど高PER(株価収益率)銘柄を中心に売りが強まると、指数は下げに転じた。原油先物価格の急落で石油株が売られたことも指数の押し下げ要因になった。一方米長期金利は、米追加経済対策や新型コロナワクチン普及で米景気の回復基調が強まるとの楽観が続き、相対的に安全資産とされる米国債には売り(利回りは上昇)が継続した。10年債利回りは一時1.7526%前後と昨年1月以来約1年2カ月ぶりの高水準を付けた。市場では『米景気回復が進み、6月のFOMCでは利上げ時期が前倒しされるとの観測が根強く、債券売りを誘っている』との指摘があった。 今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数ともかなり割高感が残っており、リスク回避の材料が出ると下落しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与で有効性が実証されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。ただ、米長期金利の上昇が止まらないことから、市場に警戒感が強まっている。米FRBが長期金利の上昇に懸念を示すまでは上昇基調が続く可能性があり、株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は19.79から19.23へ低下した。VIX指数は20割れまで低下してきたことで、市場が安定基調になるかが注目される。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.308%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・3月17日:▲2.630%⇒3月18日:予想▲2.584%(前日比で縮小:割高)

 

3月18日のNYダウは反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲3.308%から▲0.724%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.642%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.518%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.957%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.433%下回った。NYダウは、長期金利が上昇し、割高感が強まったハイテク・グロース株が軒並み大幅安となった。NYダウは一時212ドル高まで上昇し、前日に続いて史上最高値を更新したが、153.07ドル安(-0.46%)と反落して終了した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.772%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・3月17日:▲2.554%⇒3月18日:予想▲2.551%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500は反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)だった。平均値の▲2.772%から▲0.221%と平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.318%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.451%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.628%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.948%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.671%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.789%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・3月17日:▲1.181%⇒3月18日予想▲1.203%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQは反落した一方で、米長期金利が大幅上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.789%から▲0.586%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.976%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.180%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.295%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.600%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.891%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇した一方で、株価も大幅反落したことで拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.2%台前半まで縮小して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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