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イールドスプレッドで3月17日の米国株市場を先取り!

  • 2021/03/17
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、NYダウとS&P500指数は反落した一方で、ナスダック総合指数は小幅続伸する展開となった。2月小売売上高や鉱工業生産、住宅市場指数が軒並み予想を下回ったほか、前日までに7日続伸し史上最高値を更新していただけに、短期的な過熱感から利益確定目的の売りが優勢となった。ただ、一方で、長期金利の低下を好感し、主力ハイテク株には買いが入ったため、下値も限られた。一方米長期金利は、米追加経済対策の成立と新型コロナウイルスのワクチン普及で、景気回復が早まるとの見方から相対的に安全資産とされる米国債には売り(利回りは上昇)が出た。なお、20年債入札が『好調』と受け止められて買い(利回りは低下)が入る場面もあったが、戻りは鈍かった。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数ともかなり割高感が残っており、リスク回避の材料が出ると下落しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与で有効性が実証されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。ただ、米長期金利の上昇が止まらないことから、市場に警戒感が強まっている。米FRBが長期金利の上昇に懸念を示すまでは上昇基調が続く可能性があり、株価の下押し要因となりやすい。VIX指数は20.03から1979へ低下した。VIX指数は20割れまで低下してきたことで、市場が安定基調になるかが注目される。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.309%

・直近イールドスプレッド縮小:19/4/25-▲3.048%、20/09/1‐▲2.867%

                20/10/12-▲2.847%、21/1/11-▲2.611%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・3月15日:▲2.678%⇒3月16日:予想▲2.688%(前日比で拡大:割安)

 

3月16日のNYダウは反落した一方で、米長期金利は上昇したもののイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.309%から▲0.621%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.538%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.414%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.853%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.329%下回った。NYダウは、翌日にFOMCの結果公表を控え、様子見姿勢が強まった。金利上昇を嫌気して足もとで軟調が続いた主力ハイテク・グロース株の一角が堅調だった一方、景気敏感株は総じて利益確定売りに押された。連日で史上最高値を更新したNYダウは127.51ドル安(-0.39%)と8営業日ぶりに反落した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.773%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・3月15日:▲2.594%⇒3月16日:予想▲2.594%(前日比で変わらず:変わらず)

 

S&P500は小幅反落した一方で、米長期金利も小幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で変わらず(米国10年債金利に対して米国株は変わらず)だった。平均値の▲2.773%から▲0.179%と平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.275%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.408%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.585%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.905%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.628%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.789%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/12/4-1.351%

              21/1/11-1.066%、21/2/16-1.144%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・3月15日:▲1.224%⇒3月16日予想▲1.215%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは小幅続伸したうえ、米長期金利も小幅上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.789%から▲0.574%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.964%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.168%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.283%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.588%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.879%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が小幅上昇したうえ、株価が小幅続伸したことで縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.2%台前半まで縮小して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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