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イールドスプレッドで12月28日の米国株市場を先取り!

  • 2020/12/25
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数全て上昇する展開となった。クリスマスイブの短縮取引で参加者が限られる中、新型コロナワクチンの可能性が広がったことや、さらに、英国と欧州連合(EU)が自由貿易協定(FTA)などで最終合意にいたったことが投資家に安心感を与え寄り付きから上昇した。議会可決の追加経済対策案を巡り、トランプ大統領が拒否権行使の可能性を示唆したことを受けた不透明感がくすぶり一時下落に転じる局面もあったが、引けにかけては上げ幅を拡大した。 もっとも、売買は低調で動意に乏しい展開だった。一方米長期金利は、クリスマス休暇を控えて、持ち高調整目的の買い(利回りは低下)が入った。なお、本日はクリスマスの前日で短縮取引だった。 今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数ともかなり割高感が出ており、リスク回避の材料が出ると下落しやすい。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬の投与で有効性が実証されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、新型コロナウイルス感染『第3波』が懸念されている。しかし、追加経済対策期待や経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は23.31から21.53へ大幅低下した。VIX指数が21台半ばで推移しているほか、株価の日中ボラティリティも高まっていることで、引き続き不安定な動きが続く。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.318%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/09/1‐▲2.867%、20/10/12-▲2.847%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・12月23日:▲2.857%⇒12月24日:予想▲2.871%(前日比で拡大:割安)

 

12月24日のNYダウが続伸した一方で、米長期金利は大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.318%から▲0.447%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.355%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.231%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.670%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.146%下回った。クリスマスの前日で午後1時までの短縮取引となったが、NYダウが70.04ドル高(+0.23%)で終了した。コロナワクチン普及による経済活動正常化期待が続いたほか、英国とEUが自由貿易協定(FTA)で合意したことも安心感につながった。ただ、トランプ米大統領が失業給付を600ドルから2000ドルに引き上げるよう要求したことを受けて、民主党が提案した2000ドルのコロナ対策法案を共和党が拒否したことで、法案成立の不透明感や政府機関の一部閉鎖(シャットダウン)への懸念が上値圧迫要因となった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.774%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、20/08/27-▲2.677%

               20/10/12-▲2.664%、20/12/08-▲2.666%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・12月23日:▲2.612%⇒12月23日予想▲2.621%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500が続伸した一方で、米長期金利は大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.774%から▲0.153%と平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.248%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.381%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.558%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.878%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.601%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.801%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、20/10/22-▲1.438%

              20/12/4-1.351%、20/12/8-1.383%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・12月23日:▲1.316%⇒12月24日予想▲1.332%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQは反発した一方で、米長期金利は大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.801%から▲0.469%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.847%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲1.051%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.166%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.471%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.762%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅低下した一方で、株価は小幅反発したことで拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQのイールドスプレッドは、▲1.3%前半ばまで低下して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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