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イールドスプレッドで11月30日の米国株市場を先取り!

  • 2021/11/30
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、主要三指数は全て上昇する展開になった。『オミクロン株』の感染拡大への懸念から、前週末に今年最大の下げとなった反動が出た。寄り付き直後に一時380ドル超上げたあとは戻り売りが優勢となり、下げに転じる場面もあった。しかし、バイデン米大統領が『現時点で経済閉鎖やロックダウンは考えていない』との見解を示すと、米経済の先行きに対する過度な懸念が後退し再び350ドル超上げた。一方、長期金利は、新型コロナウイルスの変異型『オミクロン株』の感染拡大への懸念が和らぎ、米国株相場が反発した。安全資産とされる米国債に売り(利回りは上昇)が出た。 今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が急低下してことで割高感が一服した。

 

世界的に感染拡大が縮小してきており、世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、株価にとっては、ネガティブな材料となりやすい。一方、米国株のVIX指数は28.62から22.96へ低下した。しかし、VIX指数が20を超えていることで、リスク回避の動きは残っている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.285%

・直近イールドスプレッド縮小:20/09/1‐▲2.867%、20/10/12-▲2.847%

                21/1/11-▲2.611%、21/10/21-▲2.758%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・11月26日:▲3.119%⇒11月29日:予想▲3.066%(前日比で縮小:割高)

 

11月29日のNYダウは大幅上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲3.285%から▲0.219%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.160%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.036%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.475%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.951%下回った。NYダウは、南アフリカで発見された新型コロナウイルス変異株(オミクロン株)への過度な警戒感が和らぐ中、バイデン米大統領がロックダウンや新たな旅行制限は必要ないとしたことが安心感につながった。先週末に905ドル安と昨年10月以来の大幅安を記録したNYダウは236.60ドル高(+0.68%)と反発した。メルクが5%超下落したものの、セールスフォースが4%超上昇したほか、ユナイテッドヘルス、インテル、IBM、アップル、マイクロソフトも2%超上昇しNYダウを押し上げた。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.778%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・11月26日:▲2.993%⇒11月29日:予想▲2.913%(前日比で縮小:割高)

 

S&P500が上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割高)した。平均値の▲2.778%から+0.135%と平均値より下方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.956%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.089%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.266%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.586%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.309%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.770%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、21/1/11-1.066%

              21/2/16-1.144%、21/10/21-1.342%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・11月26日:▲1.547%⇒11月29日予想▲1.470%(前日比で縮小:割高)

 

NASDAQは上昇したうえ、米長期金利も上昇したことでイールドスプレッドは前日比で縮小(米国10年債金利に対して米国株は割高)した。平均値の▲1.770%から▲0.3000%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.709%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.913%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲1.028%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.333%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.624%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が上昇したうえ、株価も上昇したことで前日比で縮小した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.4%台後半まで縮小する展開になった。ただ、2%台に拡大するまでは割安にはなり難い。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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