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イールドスプレッドで11月21日の米国株市場を先取り!

  • 2019/11/21
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数ともに下落したうえ、米長期金利も低下したことで、イールドスプレッドは三指数とも拡大する結果となった。三指数とも割高なほどは買われているわけではないものの、過去のイールドスプレッドと比較して割安感は薄れてきている。3指数ともに史上最高値を更新しているものの、米長期金利が以前に比べて低いことから、過熱感が抑えられている。米長期金利の動向が重要なポイントとなる。

 

NYダウは、5日SMAの27,915ドルを下抜けする展開となったものの、直ぐに回復するようなら短期的な上昇基調は継続する。また、10日SMAの27,810ドルがサポートとなり、一旦下抜けしたものの引けには10日SMAを回復して終了した。ただ、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)では、%D:91.29、Slow%D:94.92と高水準で、%DがSlow%Dを下抜けしてきていることから、下押しバイアスが強まる可能性もある。今後も長期金利の動向次第で上米国株の割高感が意識されるようになる。NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。割高になると米国株を売って、安全資産である債券などに資金がシフトされやすくなり、米国株の下落調整しやすい地合いとなる。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.303%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・11月19日:▲3.452%⇒11月20日予想▲3.511%

 

11月20日はNYダウが下落したうえ、長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.303%から▲0.792%と平均値よりかい離が縮小している。18年12月3日の天井▲3.069%まで▲0.442%に接近してきた。19年4月25日の天井3.048%まで▲0.463%に接近してきた。

 

NYダウが下落たことで株式益利回りは上昇した。一方で、米長期金利が低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。米中貿易協議の第1段階の合意についてホワイトハウスに近い関係者が『来年にずれ込む可能性がある』との考えを示したと伝わると、投資家心理が悪化した。アップルや3M、キャタピラーなど中国売上高比率が高い銘柄を中心に売りが広がり、下げ幅は一時250ドルを超えた。ただ、ホワイトハウス副報道官が『米中交渉は継続しており、第1段階の合意文書について進展が見られる』との見解を示すと、急速に下げ幅を縮めた。

 

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.637%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・11月19日:▲3.408%⇒11月20日予想▲3.464%

 

S&P500が下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.637%から▲0.173%と平均値より縮小している。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.733%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.498%に接近した。株価指数の下落調整と米長期金利低下により、徐々にイールドスプレッドも拡大しており、割高感は出ていない。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.143%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・11月19日:▲1.847%⇒11月20日予想▲1.903%

 

NASDAQは下落したうえ、米長期金利も低下したことでイールドスプレッドが前日比でわ拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.143%から▲0.240%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.705%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.435%に接近した。

 

NASDAQは割高にはなっていないが、イールドスプレッドが未だに2.00%台割れとなっており、割安感も払しょくされてきている。NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。

 

三指数のイールドスプレッドは、指数が下落したうえ、米長期金利が低下したことで、三指数ともに拡大した。米国株は史上最高値近辺に推移しているものの、割高感を感じるまでは買われているわけではない。だだし、全般米国株への割安感は薄れてきている。割高・割安感がないということは見方を変えれば、上振れ・下振れしやすいとも言える。また、米長期金利が上昇すると、一気に米国株に割高感が出てくるので、今後の米長期金利の動向には注意が必要となる。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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