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イールドスプレッドで10月29日の米国株市場を先取り!

  • 2020/10/29
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数ともに大幅下落する展開となった。欧米で新型コロナウイルスの感染が再び深刻化しており、世界景気への影響が懸念された。欧州最大経済のドイツや第2位のフランスがパンデミック対策で規制を再び強化したため世界経済の見通しが悪化し寄り付きから下落した。また、来週の米大統領選を前に持ち高調整の売りも出て、一時960ドル超下げた。一方米長期金利は、新型コロナウイルスの感染が再び深刻化する中、世界景気への影響が懸念されて安全資産とされる米国債に買い(金利は低下)が先行した。ただ、5年債入札が低調だったことが分かると徐々に売りが優勢となり下げに転じた。このところ、米長期金利の上昇基調は後退してきたが、上下に振れる展開から日々のイールドスプレッドへの影響が強まっている。そのため、今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、以前と比べて三指数ともかなり割高感が出ており、リスク回避の材料が出ると大幅下落しやすい。今後金利が上昇するようなら、株価は調整下落しやすい地合いが強まるので注意が必要となる。

 

感染拡大が縮小することや新型コロナウイルスのワクチン・治療薬が開発されるなど、終息の方向が出るまでは不安定な市場が続きやすい。また、新型コロナウイルス感染『第2波』が懸念されている。さらに、米大統領選を控えて、米中対立の激化が懸念されている。しかし、経済活動再開で先行きの景気回復の期待感が株価を押し上げている。そのため、期待感が薄れるような事態となると、再び下値模索の動きとなりやすい。VIX指数は33.35から40.28へ上昇した。一時40.77と6月15日以来の高水準まで急伸したことで、『リスク回避の売りが加速した』との指摘もあった。VIX指数が40台前半へ上昇したことで、リスク回避の動きは継続している。株価の日中ボラティリティが高まっていることから、しばらくは不安定な動きが続く。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.323%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

                20/09/1‐▲2.867%、20/10/12-▲2.847%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・10月27日:▲3.096%⇒10月28日:予想▲3.237%(前日比で大幅拡大:割安)

 

10月28日のNYダウが大幅続落した一方で、米長期金利はほぼ横ばいだったことからイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.323%から▲0.086%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲0.989%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲0.865%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.304%下回った。20年3月23日の6.017%から▲2.780%下回った。米国株市場は米欧でのコロナ感染拡大と経済制限の広がり、それに伴う景気の再悪化懸念などが悪材料になった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.774%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/04/25-▲2.966%

               20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・10月27日:▲2.854%⇒10月28日予想▲2.990%(前日比で大幅拡大:割安)

 

S&P500が大幅続落した一方で、米長期金利はほぼ横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.774%から+0.216%と平均値より上方かい離したことで割安になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲0.879%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.012%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.189%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.509%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.232%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.806%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

              20/10/12-▲1.450%、20/10/22-1.438%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・10月27日:▲1.558%⇒10月28日予想▲1.651%(前日比で大幅拡大:割安)

 

NASDAQは大幅反落した一方で、米長期金利もほぼ横ばいだったことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.806%から▲0.155%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.528%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.732%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.847%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.152%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.443%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利はほぼ横ばいだった一方で、株価は大幅反落したことで大幅拡大した。しかし、一時のイールドスプレッドより半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい合いとなっている。NASDAQのイールドスプレッドは、▲1.6%台半ばへ低下して推移している。そのため、割高感が続いていることから、ネガティブなニュースが出ると引き続き下落しやすい地合いが続いている。また、2%台まで拡大するまでは割安とは言えない。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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