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イールドスプレッドで1月30日の米国株市場を先取り!

  • 2020/01/30
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数はまちまちの動きだったが、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で三指数ともに拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。株価の下げ止まりや上値追いとなるには米長期金利の低下が重要ポイントとなる。また、新型コロナウイルスの感染者拡大が続いており、ネガティブな報道には十分注意する必要がある。ウイルスのワクチン完成や感染者が縮小するような動きになるまでは、リスク回避の動きが継続しやすい。

 

NYダウは、5日SMAの28,829ドルと25日SMAの28,828ドルがレジスタンスとして意識され上抜け出来なかった。5日SMAが下向きとなっており、10日SMAとデッドクロスし両線とも下向きとなっていることから、短期的には下落基調が継続している。また、ストキャスティクス・スロー(パラメータ:14、5、3、20、80)も、買われ過ぎ過熱感から%DがSlow%Dを下抜け、両線とも下向きとなっていることで下向きバイアスが強いことを示している。さらに、欧米貿易協議の行方と米企業決算結果やコロナウイルスの感染拡大報道などで上下に振れやすくなっている。米国株には、下落調整色が強まっているので警戒する必要がある。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。

そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲4.217%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲3.069%、19/4/25-▲3.048%

               20/01/17‐▲3.018%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/6/3-▲4.038%、

               19/8/5-▲4.102%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・1月28日:▲3.280%⇒1月29日予想▲3.357%

 

1月29日のNYダウがわずかに上昇した一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲4.217%から▲0.860%と平均値よりかい離していることで割高になっている。18年12月3日の天井となった▲3.069%まで▲0.288%に接近した。19年4月25日の天井となった3.048%まで▲0.309%に縮小した。20年1月17日の天井となった▲3.018%まで▲0.339%まで接近した。米長期金利が大幅低下した一方でNYダウはわずかな上昇だったことで、イールドスプレッドは拡大し徐々に割高感も緩和してきた。

 

NYダウが上昇したことで株式益利回りは低下した。一方で、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大した。米国債券に対してNYダウが前日比で割安となった。前日比では米国債券を買うよりもNYダウを買う方が良いことになる。予想を上回る決算や見通しを発表したアップルが買われたほか、『737MAX』墜落事故に伴うコストが予想よりも少なくなるとの見方が出ているボーイングが買われ、指数を押し上げた。NYダウは一時220ドル超上昇する場面があった。ただ、米連邦公開市場委員会(FOMC)後は急速に上げ幅を縮める展開になった。FOMC声明やFRB議長会見が『新味に乏しかった』との見方から売りが優勢となった。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲3.560%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲2.731%、19/4/25-▲2.966%

                20/01/17-▲2.990%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/6/3-▲3.881%、

                19/8/5-▲4.002%、19/8月15日-4.179%

・1月28日:▲3.253%⇒1月29日予想▲3.338%

 

S&P500がわずかに下落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲3.560%から▲0.222%とかい離していることで割高になっている。また、18年12月3日の天井となった▲2.731%まで▲0.607%に接近した。19年4月25日の天井となった2.966%まで▲0.372%に接近した。20年1月17日の天井となった2.990%まで▲0.348%に接近した。S&P500のイールドスプレッドは3.3%台まで回復しており、過度な過熱感は緩和しているが割安感は出ていない。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲2.214%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、19/4/25-1.468%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/6/3-▲2.328%、

              19/8/5-▲2.383%、 19/8/15-▲2.498%

・1月28日:▲1.989%⇒1月29日予想▲2.066%

 

NASDAQがわずかに上昇したものの、米長期金利が大幅に低下したことからイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲2.214%から▲0.148%と平均値より縮小した。また、18年12月3日の天井となった▲1.198%まで▲0.868%に接近した。19年4月25日の天井となった▲1.468%まで▲0.598%に接近した。イールドスプレッドは2.0%台となっていることから、割高感は払しょくされているものの、S&P500同様に割安感はない。

 

NASDAQはハイテク関連銘柄が多く米中貿易摩擦の影響が大きく、三指数の中で上下に振れるボラティリティが最も高くなっている。特に米中通商協議の行方に左右されやすく、報道に振れやすい地合いとなっている。『第2段階合意』に向けて米中間で協議される。そのため、今後も米中貿易摩擦に関する報道に振られる展開が予想される。また、中国発の新型コロナウイルスの感染が拡大してきた。2003年に発生したSARS発生後では、中国GDP第1四半期は11.1%だったが、第2四半期のGDPは9.1%に低下した。そのため、感染拡大の規模が大きくなると中国経済に悪影響を与え、NASDAQの上値も抑えられる。

 

三指数のイールドスプレッドは、三指数ともまちまちの動きだったが、米長期金利が大幅低下したことで三指数ともに拡大した。新型コロナウイルスの感染急速に拡大していることから、リスク回避の債券買いになりやすく米長期金利が低下しやすい。そのため、今後リスク回避の株価下落と米長期金利が低下するようなら、イールドスプレッドはより拡大しやすく米国株の割高感が払しょくされる。ただ、三指数とも割安感が出るには至っておらず、下落の余地は残っている。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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