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イールドスプレッドで1月21日の米国株市場を先取り!

  • 2022/01/21
  • 米蔵(ヨネゾウ)
  • アジアタイム

 

★NY株式市場では、三指数とも全て続落する展開になった。中国人民銀行による1年物ローンプライムレートの引き下げを好感し、寄り付き後は上昇した。国内金利の上昇も一段落したためハイテクの買戻しも目立ち、堅調に推移した。しかし、引けにかけて、来週に連邦公開市場委員会(FOMC)を控え、連邦準備制度理事会(FRB)の積極的引き締め政策への根強い懸念にともなう利益確定売りが強まり、下落に転じた。時間外取引では、米動画配信大手ネットフリックスの決算を嫌気して同社株が時間外で20%超急落して、NYダウ先物は売りが加速して一時前営業日比503ドル安となった。一方、長期金利は、前日に続き、持ち高調整の買い(利回りは低下)が相場を主導した。引けにかけて米国株が総崩れとなったことも安全資産とされる債券買いを促した。今後も米長期金利の動向には注意が必要となる。イールドスプレッドからは、米長期金利が大幅に低下したうえ、米国主要三指数とも続落したことで前日比で大幅に拡大した。そのため、割高感が後退した。米長期金利が低下してきたことと、米国株の下落調整により割高感が後退してきている。ただ、全般的には平均値を上回り割高感は残っている。

 

世界的な経済成長による景気回復に連れたインフレ懸念が高まってきている。特に、米連邦準備理事会(FRB)が金融引き締めを急ぐタカ派姿勢を強まていることから、米長期金利が上昇することでイールドスプレッドが縮小しやすく株価は売られやすい地合いになっている。そして、米国金利上昇は世界的な金利上昇を招くことになり、世界的な株価にとって、ネガティブな材料となりやすい。米国株のVIX指数は22.79から23.85へ上昇した。再び20を上回ってきたことで、リスク回避の動きが強まりやすい地合いになっている。

 

NYダウの割高の目安は3.00%近辺、S&P500は3.00%割れ、ナスダックは1.5%以下が昨年からの割高の目安となっている。一方で割安の目安では、イールドスプレッドがNYダウ:4.0%台、S&P500:3.8%~4.0%台、NASDAQ:2.3%~2.5%台で割安感からの反発となりやすい。割安感となるイールドスプレッドを大幅に上回っていることから、相場が落ち着くと戻りも大きくなりやすい。

 

★米国市場のイールドスプレッドは、米国債金利と米国株益利回りを比較する指標である。株式市場は国債市場よりリスクが高いことから、株式市場に割高感が生じ国債市場に割安感が生じれば、投機筋は株式を売って国債を買う。また、国債市場に割高感が生じ株式市場に割安感が生じれば、国債を売却して株式を買うことになる。そのため、株式市場の天底を探るひとつの参考指標となる。

 

米10年国債金利とNYダウ:2011/4/21以降の平均▲3.279%

・直近イールドスプレッド縮小:20/09/1‐▲2.867%、20/10/12-▲2.847%

                21/1/11-▲2.611%、21/10/21-▲2.758%

(NYダウが割高・米国10年債割安の状態)

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲4.226%、19/8/5-▲4.102%、

               20/2/28-▲4.541%、20/3/23-6.017%

(NYダウが割安・米国10年債割高の状態)

・1月19日:▲2.549%⇒1月20日:予想▲2.647%(前日比で拡大:割安)

 

1月20日のNYダウは続落したうえ、米長期金利が大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅に拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲3.279%から▲0.632%と平均値より下方かい離したことで割高になった。19年1月3日の大底▲4.226%から▲1.579%下回った。19年8月5日の大底▲4.102%を▲1.455%下回った。20年2月28日の大底▲4.541%から▲1.894%下回った。20年3月23日の6.017%から▲3.370%下回った。NYダウは、前日までの大幅安の反動や良好な企業決算を好感し朝方は買い戻しが優勢となったが、午後の取引では早期金融引き締め観測を背景にハイテク株を中心に再び売りが強まった。NYダウは一時、461ドル高まで上昇したが、313.26ドル安(-0.89%)と急反落して終了した。好決算を発表したトラベラーズが3%超上昇した一方、ダウ・インクが3%超下落し、インテル、ホーム・デポ、3M、キャタピラーも2%超下落した。

 

米10年国債金利とS&P500:11/4/21以降の平均▲2.779%

・直近イールドスプレッド縮小: 20/08/27-▲2.677%、20/10/12-▲2.664%

               20/12/08-▲2.666%、21/1/11-▲2.320%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲3.869%、19/8/5-▲4.002%、

                19/8/15-▲4.179%、20/2/28-4.499%

               20/3/23-▲6.222%

・1月19日:▲2.645%⇒1月20日:予想▲2.753%(前日比で拡大:割安)

 

S&P500が続落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で大幅拡大(米国10年債金利に対して米国株は前日比で割安)した。平均値の▲2.779%から▲0.026%と平均値より上方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲3.869%を▲1.116%下回った。また、19年8月5日の大底となった▲4.002%を▲1.249%下回った。19年8月15日の▲4.179%を▲1.426%下回った。20年2月28日の大底▲4.499%から▲1.746%下回った。20年3月23日の6.222%から▲3.469%下回った。

 

米10年国債金利とNASDAQ:11/4/21以降の平均▲1.766%

・直近イールドスプレッド縮小:18/12/3-▲1.198%、21/1/11-1.066%

              21/2/16-1.144%、21/11/23-1.299%

・直近イールドスプレッド拡大:19/1/3-▲2.179%、19/8/15-▲2.383%、

              19/8/15-▲2.498%、 20/3/16-▲4.094%

・1月19日:▲1.400%⇒1月20日予想▲1.502%(前日比で拡大:割安)

 

NASDAQは続落したうえ、米長期金利も大幅低下したことでイールドスプレッドは前日比で拡大(米国10年債金利に対して米国株は割安)した。平均値の▲1.766%から▲0.264%平均値より下方かい離したことで割高になった。また、19年1月3日の大底となった▲2.179%に対しては▲0.677%下回った。19年8月5日の大底となった▲2.383%に対して▲0.881%下回った。19年8月15日の大底となった▲2.498%に対して▲0.996%下回った。20年2月28日の大底2.803%から▲1.301%下回った。20年3月16日の▲4.094%から▲2.592%下回った。

 

NASDAQのイールドスプレッドは、米長期金利が大幅低下したうえ、株価も続落したことで前日比で拡大した。イールドスプレッドは以前より半分以下まで縮小しているため、引き続き割高感から利益確定売りが出やすい地合いとなっている。NASDAQ総合指数のイールドスプレッドは、▲1.5%台前半でスプレッドが推移していることで割高感は継続している。2%台に拡大するまでは割安とは言えず、売られやすい地合いが継続する。

 

※PERの発表が時間的に遅行することから、前営業日の数値を使って当日終了時の予想を算定している。

 

※毎日イールドスプレッドを掲載していますので、米国株式市場の買われ過ぎ・売られ過ぎなど過熱感の目安としてください。

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