NASDAQ総合とNASDAQ100の値動きの違い
2022年01月19日
皆さま、おはようございます。CFP(ファイナンシャルプランナー)のワイワイこと岩井です。
今年に入ってからの相場は米国債券利回りが上昇した反面、米国3株価指数が下落する展開になっています。
米国債10年利回りの推移は次のとおりです。
米国債10年利回り
(出所:TradingViewによる米国債10年利回りチャート)
昨年末から徐々に債券利回りが上昇しはじめ、コロナウイルス感染拡大後の高値を更新しました。現在の利回りは、コロナ前と同等レベルまで戻っています。
債券利回りが上昇したことは、債券投資の価値を増加させるので、株式市場にとっては相対的にマイナス要因です。株式投資中心に運用している人にとって、あまりうれしいニュースではありませんね。
債券利回りの上昇は、株価にも影響し始めています。
NASDAQ総合
(出所:TradingViewによるNASDAQ総合チャート)
NASDAQ総合はNASDAQ市場に上場する全銘柄の値動きを表したものです。
現在、昨年11月に付けた史上最高値から10.72%下落しています。
株価は上昇と下落を繰り返しながら動いていますが、2020年前半に始まった新型コロナウイルスの感染拡大の中、上昇トレンドを形成してきました。
上昇トレンド継続中に確認された今回の下落と同等レベルの下げは、2020年9月に発生した12.9%の下落、2021年2月に発生した12.5%の下落の2回です。
10%以上の下落は1年に1回から2回程度発生する下げ幅なので、この程度であればトレンドが変化したとは言えませんが、200日移動平均線を下回ってしまったことには注意が必要です。
このまま200日移動平均線を下回った状態が続くのであれば、下落トレンドに変化してしまいます。
因みにNASDAQ市場に上場する銘柄から時価総額上位100社だけを対象にしたNASDAQ100の値動きはご覧の通りです。
NASDAQ100
(出所:TradingViewによるNASDAQ100チャート)
今回、NASDAQ総合は高値から10.72%下落しましたが、NASDAQ100に至っては9.55%の下落で抑えられています。また終値が200日移動平均線を下回るほどの下落にはなっていません。
アメリカでは年内の利上げ実施が予想されていますが、実際に利上げが実施されると企業の借入金利が上昇し設備投資が減少してしまいますが、時価総額の大きい企業と小さい企業ではその影響の大きさが違うようです。
資本力の違いが、NASDAQ総合とNASDAQ100の価格変化に現れています。
今がポートフォリオを見直すタイミングなのかもしれませんね。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもありません。ご了承ください。
・TradingView