IMFの世界経済成長見通しをみて思うこと
2019年01月23日
皆さん、おはようございます。ファイナンシャルプランナーのワイワイです。
21日、IMFより世界経済成長見通しが発表され、その内容は下方修正されたものでした。
世界全体の成長見通しは2019年が3.5%、2020年が3.6%とのことです。今回発表された内容は10月に発表された見通しよりも下方修正されたものになっています。
主要な国々の経済成長率をグラフにしたものが次のものです。
世界経済の見通し
※出典:IMF
グラフは国ごとに2018年、2019年、2020年成長率を表しています。
なんだか成長が鈍化してきている国が目立ちますね。
世界のGDPシェア1位のアメリカは段々と成長速度が鈍化し、来年には1.7%まで減速してしまう見込みです。財政刺激策の終了が景気の成長速度を減速させるだろうとの見立てです。
中国は、米中貿易戦争の影響から2019年の成長速度は減速するだろうとの予測になっています。
我が国日本は、昨年よりも0.2%成長を加速させるだろうとの予測です。消費税対策の恩恵から一時的需要が増加するとの期待が2019年の予測を改善させた要因です。翌2020年は、東京オリンピックが開催予定ですが、そのことがGDP成長率に与える影響はそれほどのものではなく年間の成長率は0.5%と今年よりも大きく失速するとの予測になっています。
全世界的に失速気味の中、成長を加速させると見込まれているのがインドです。2018年が7.3%、2019年が7.5%、2020年が7.7%と今後も成長を加速させていく見込みです。
このコラムをご覧の方々は個人投資家の方が多いと思いますが、今後成長が見込める国と見込めない国のどちらに投資するのが得策だと思いますか。
成長率が生み出す余剰価値を期待して投資するのであれば、すでに成熟した先進国に投資するよりもこれから高い成長が見込める新興市場国や低所得途上国に投資した方が多くのリターンが期待できるとも考えられます。
もちろん、格付けが低い国に投資するということは、為替リスクやデフォルトリスクが高くなり、大きな損失になってしまうことも考えられますがリスクとリターンは表裏一体なので大きなリターンを狙うのであればリスクは切り離して考えることはできません。
資産の一部をハイリターンが期待できる国に投資するのも有益な投資手法だとも考えられます。
今日は、IMFの経済成長見通し減速についてのお話でした。
このコメントは編集者の個人的な見解であり、残念ながら内容を保証するものではありません。また、売買を推奨するものでもございません。ご了承ください。
参考文献:
・リスクが高まる中、世界経済は成長の力強さを失いつつある-IMF
https://www.imf.org/external/japanese/np/blog/2019/012119j.pdf